花泥棒は逃げました
Mon.07.10.2013 Posted in 恋愛
日が短くなった。
……と思いながら、ごきげんよう。

しかし秋の夕暮は好きで、今日みたいな穏やかな気候の日には外で過ごしたくなる。
バルコニーで飲食できるバーやレストランとか、ベンチのある公園とか。

公園ならばたこ焼きや肉まんが食べたい。クレープも良いな。
気付けばもう10月の初週は終わってしまった。少し前までは酷暑の夏で、あれからまだ数週間ぐらいしか経っていない感覚なのだがな。

今日のランチは奴と一緒に食べて、時間の流れの早さを語った。
そして、夏から今にかけて、オレ達の住まいに随分とムーミンが増えた事も語った(笑)

「だが、まだまだ序の口なんだろう?」
「木製のフィギュアも欲しい。玄関に飾ったきっと可愛いよ」
「いつになったら欲しいものが全部揃うんだろうな?」
「ずっと揃わないかもしれない。だからずっと協力して」

奴のそんな可愛らしい台詞にオレは笑った。
だが、それは幸運な事なのかもしれないと思った。これからもずっと奴と2人でムーミンをコレクションして行けば、オレ達の関係は最後までずっと陽気で楽しいものであるように思えて。

奴がムーミン好きで、それをオレに語ってくれて良かった。
そしてオレも、漠然とだが以前からムーミン好きで良かった。今は奴の影響で大好きになったが(笑)

「そういえば長いこと玄関に花も飾ってなかった。今夜買って帰るが何が良い?」
「今の季節の花ならなんでも良いよ」
「じゃあ花屋の店員さんのおすすめを買っておく」

そんな会話をしてレストランを出たのだが、ちょうどその時、近くの公園から甘い香りが漂ってきた。

2013_10_07_2.jpg

オレ達は鈴生りの金木犀の前まで行き、その豊かな香りを堪能した。

「これを玄関に飾るのはどうだ?」
「あはは! そうしちゃうおうか?」
「オフィスにノコギリってあったかな?」
「ハサミとカッターならあるんだけどね」

そんな冗談を語りながら、オレは数個の花が生っている小さな枝を取った。
奴に「あっ」と言われたが、「しっ」と言って、奴のスーツの胸ポケットにそれを挿した。

誰も見ていない2人だけの『花泥棒』の瞬間だった。
花泥棒は罪にはならないと都合の良いことを呟いて、オレはさり気なく奴の胸ポケットにキスをした。

「花泥棒。……なんてお前を責められなくなったよ」
「はは、内緒な」
「うん。あ」
「ん?」

急に奴がオレの背後に視線をやった。
もしや誰かに見られたか? とオレも後ろを見れば猫が歩いていた。

猫は公園の隅の建物の前に着くと身体をコロリと横たえた。
眠そうな顔をしていた。
だが自分をじっと見ているオレ達の事が気になったのか、半ば閉じかかった目でオレ達を見つめ返していた。

「花泥棒を猫に見られたな」
「猫のおまわりさんに逮捕される?」
「眠そうだから逃げるなら今だ」
「あはは、逃げよう」

逃げる前に写真を撮って、その場を離れた。
そっと後ろを振り返って見たら、猫はすっかり身体を伸ばして寛ぐ体勢になっていた。

2013_10_07_1.jpg

天気の良い楽しい昼休みだった。
オフィスに戻る別れ際、明日もランチデートをする約束を交わした。

明日も今日みたいに晴れたら良いな。
明日もまた今日みたいに穏やかに過ごせたら、きっと残りのストレスも全て癒されるから。

という訳で、
全ての報告が揃ったので、そろそろ今日の仕上げに取り掛かって帰ろう。

皆さんもお疲れ様でした。
今夜も秋の虫の声を聞きながら楽しく過ごそうぜ。

では、また時間に余裕があれば深夜に。

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