Sunday Night Love Surprise 前編
Tue.30.07.2013 Posted in 恋愛
奴がオレの為に選んでくれたのはプライムリブ(厚みのあるローストビーフ)のレストランだった。
外国の映画に登場するようなゴージャスな店内で食べるディナーは最高に美味しかった。

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おまけに奴は、オレの為に特別なケーキを注文しておいてくれた。レストランの席をリザーブする時、「ケーキのプレートにメッセージを書いて欲しい」とスタッフに伝えて。

プレートには胸が熱くなる言葉が書かれていた。

オレはそんなサプライズプレゼントをもらった事がなかったから(逆にあげた事はあるが)余計に感動した。
たとえ『ありがとう』の一言だったとしても嬉しかったに違いない。
思わず奴を見詰めて、少し照れくさくなりながら言った。「……ありがとう。凄く嬉しいぜ」と。

「オレの気持ち」

奴はそう言ってオレの顔を覗き込んだ。

その晩の店内は混雑していて、オレ達はそれほど広くないテーブルに案内された。
だから奴が顔を寄せると物凄く近付けられたように感じて、そのままキスされるかと思った。

さすがにそんな事にはならなかったが(笑)

だが、ベージュ色のスーツを着込んだ紳士然とした奴に迫られるのはスリリングだった。
付き合ったばかりの頃を思い出した。
あの頃はしょっちゅう互いを刺激し合っていた。
食事、アルコール、花、セックス、肉体的フェティズム、視線、囁き……。そんなものを使って、いかに相手を自分に夢中にさせようかとゲームのように競っていた。

「このメッセージの返事は後日で良いか?」
「今ここでは駄目?」
「後でしたい」
「判った。どんな方法で返してくれるのか楽しみにしている」

奴はニッと微笑んでワイングラスを軽く持ち上げた。
オレも同じようにして「ありがとう」と言った。

ああ、奴がオレを驚かせてくれたようにオレも奴を驚かせたくなったから、サプライズな方法を考える為に「後日」まで時間を貰う事にした。

どんな方法が良いだろう?
期限はこの夏の間だ。ケーキのメッセージを見た時の嬉しさをちゃんと返せるサプライズを贈りたい。

「だけど凄く嬉しかったから、オレはどんな風に返すか……難しいな」

そんな事を呟くと、奴は満足気に笑った。

「そんなに気に入ってくれた?」
「食事だけでも嬉しいのに、ワインまでご馳走してくれて、おまけにこのケーキだ。嬉しすぎてここで踊りたいぐらいだぜ」
「あはは、それでさっきから足でステップを?」
「ああ……無意識にやってた。今夜はなかなか眠れないぞ」

実はディナーの後は、ホテルに行く事になっていた。
レストランの目の前にあるホテルの部屋を奴がキープしてくれたから。

その日は、ディナーも楽しみだったが、ホテルでの奴の『持て成し』も楽しみだった。

オレ達は相当なフェチストなので、わざわざホテルでセックスをする場合は必ずサプライズなプレイを考える。ましてやその日は奴が「任せて」と言ったのだった。だからいつもより過剰に期待せずにはいられなかった。

今夜、奴はオレに何をするつもりだろう?
真紅のワインを飲みながら密かに期待を高めれば、早く奴と二人きりになりたくなった。

だが、奴はそんなオレの心を見抜いたかのようにゆっくりとワインを飲んだ。
次第に会話にエロティックな雰囲気を浮かばせて、すっかり『その気』になっているオレを面白がるような視線を向けていた。

「オレも酔ってハイな気分だから、お前を酷く虐めてしまうかもしれないよ」
「良いぞ」
「ついに胸にピアスを挿しても?」
「部屋でも酔わせてくれるなら従ってしまうかもしれない」
「本当にお前ってムードに流されやすいね」
「いや、貴方にそんな事を言われるからゾクゾクして従いたくなるんだ」

仄かな灯りが揺れるテーブルの上、ワインの残りはもうなかった。

奴はカードを出してディナーの精算をした。
そしてオレに優しく微笑んで、「行こう」と言って手を伸ばした。
まるで恋人をエスコートする素敵な仕草で。

<後編は明日に続く>

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