立ち止まらずに振り返らずに
Sat.22.12.2012 Posted in 友人や家族
出先のデスクより、ごきげんよう。

昼過ぎまで雨が降って寒かったが、すっかり晴れて気温も上がったな。
今日も宴会があって億劫だったが、これで少しは気が楽になった。

こんなにだるいのは、昨夜の宴会とその後にあった出来事が最悪だったからだ。

キャバクラはまだ良かった。
その後のセクハラ付きの接待も腹の中が煮えくり返っえたがどうにか我慢できた。

だが、その後、友人から送られてきたメールを読んだら怒りが止まらなくなった。

昨夜は帰宅が0時を超えるのでホテルの部屋を取っていた。
奴はオレよりも早く宴会が終わったので(奴はオレとは別の宴会に出ていた)、先にホテルにチェックインして休んでもらっていた。

オレの宴会が終わったのは0時頃だった。

『今終わったが、まだ少し掛かるから先に寝ていてくれ』というメールを奴に送ったら、
『待ってる。ロビーのわんちゃん、リボンを結ばれていて可愛かったよ』という返信が来た。

奴はもうとっくに眠っていると思っていたので驚いた。
『リボンのわんちゃんってなんだ?』と疑問に思ったが、夜更かしをしてオレを待っていてくれて嬉しかった。友人からのメールのせいでやり切れない気分になっていたので慰めになった。

友人からのメールの内容とは、こうだ。

数ヶ月前にこのブログに書いたが、当時、友人は6年間も付き合っていた彼氏と別れた。
相手は地方に住む50代半ばの会社経営者で、友人に会いに来る時には決まって六本木界隈の高級ホテルに泊まって、ホテル内のレストランで好きなものを好きなだけ飲み食いして友人と楽しく過ごしていた。

友人は、彼が独身である事を信じていた。彼は友人に何度もそう言っていたし、絶対に浮気はしないと誓っていたから。

けれどそれは嘘だった。
奥さんが亡くなられたのをキッカケに一方的に友人との関係を解消して音沙汰なしになった。

友人は心の底では何度か、彼が既婚者であるかもしれないと思ったことがあったそうだ。
だがそんな話題が持ち上がると決まって彼は独身を主張して、お前だけだから信じて欲しいと言った。
友人はその一途な言葉が嬉しかった。もしも彼が本当に既婚者であっても、いつも自分を一番に大切にしてくれるので構わないと思っていた。

けれど、それも違っていた。
彼にとって一番大切なのは友人ではなく奥さんだった。

友人は何ヶ月も無気力状態になった。
寂しくて憂鬱で仕事も出来なくなって、彼と過ごした日々を思い出しては泣いて暮らした。

そして昨夜、オレはそんな状態の友人からメールを受け取った。

その内容だが、10ヶ月近く音沙汰のなかった彼が友人にメールを送って来たそうだ。『当時の自分達の関係を親や会社の人間に知らせるようなことはしないで欲しい。数ヶ月前に社長業から退いたので金銭の要求をされても応じられない』といった文面を。

今頃になってそんなメールを寄越して釘を刺すとは、親と何かあったのかもしれんな?
誰かに東京出張のお遊びをチクられたのかもしれん。あるいは高額の経費の無駄遣いがバレたか。奥さんが床に臥せっている間も遊んでいた訳だから、バレたらそりゃ困るだろうな。

信用の置けない行為をする人間は自分自身が信用出来ないから他人の事も信用できないのだろう。
友人は彼の素性まで判る話は誰にもしなかったのにな。しかも金銭の要求とか、まったく下劣な発想をする糞野郎だぜ。

相手の素性が判るならオレが自宅や会社まで行って全て暴露してやったのにな。
もしも友人が女性なら、(結婚の約束をしていた訳ではないので)あんまり勝てる見込みはないが裁判に持ち込む事も出来たのに。

そんな訳で、昨夜は血反吐が出そうなぐらい腹が立っていた。
ホテルに入る前に公園を走って気分転換しようと思ったが走る気にもならなかった。

部屋に入ったらシャワーを浴びてビールを飲んで、頭から布団をかぶって寝てしまおうと思った。
けれどもホテルのロビーに入った時、奴がメールで言っていたリボンを結んだわんちゃんが本当にそこに居て、不意にそれに気を取られてしまった。

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「これのことか。本当にいたんだ」とオレは呟いた。
すると、そう言葉を発した時に、腹に溜まっていた苛立ちが少し漏れて行ったように思えた。それまで怒りに集中していたのに、わんこに気を逸らされたからだろう。

期せずして毒気を抜かれたオレは、すぐに部屋には入らないで最上階のバーで一息入れることにした。
早く奴の顔を見たかったが、もう少し胸のモヤが晴れるまで一人で居たかった。部屋に入る前に友人に返信を送りたかったしな。

わんこの向かいにはたくさんのポインセチアを積み上げたクリスマスツリーが飾られていて、それに添えられているハッピーなメッセージカードを読んでいる内にますます毒気を抜かれてしまった。

おまけに顔見知りのホテルマンに挨拶をされては、外面(そとづら)の良いオレは笑顔にならない訳にもゆかず……(汗)

「今年のツリーは去年までのとは違うんですね。今年もあの大きなツリーがあるのかと思っていたので驚きました」

オレがそんな事をホテルマンさんに言うと、今年のポインセチアのツリーには『聖なる願い』が込められているといった事を教えてくれた。

なるほど平和で暖かそうなツリーだな、とオレは思った。
神社の絵馬もそうだが、幸せな願いを込めて書いた文章は見ている者の気持ちを温かくさせる。微笑ましくて、「頑張れよ!」と応援したくなるような気分になってな。

最上階のバーで飲みながら奴にメールを打った。
奴はきっともう眠ってしまっただろうが、それでも、わんことツリーの事を今すぐに伝えたくてメールを打った。

『わんこ、可愛いな。頭を撫でたくなったぜ。ポインセチアのツリーも良いな。去年までのツリーと比べると随分とこじんまりとしたが、暖かそうな雰囲気があってキレイだ。来年もあのツリーなら、オレ達も願い事を書きたいな。ポインセチアを買ってな』

(ポインセチアはホテルで販売されていて売上の一部は東日本大震災で被災された方々への寄付となる)

返信は来なかった。
だが、今の気持ちを奴に伝えられたので満足だった。

友人を傷付けた彼を許すことは出来ない。だが、彼の為に友人が不幸になり、オレまで不愉快になるのは本意ではなかった。というか、物凄く悔しかった。

だから彼がもたらしてくれた腹立たしさを無理矢理にでも忘れる事にした。
その代わりに友人の為に祈る事にした。一日も元気を取り戻して、今度は本当に友人を幸せにしてくれる優しいパートナーと巡り会えますように、と。心を込めて、友人が幸せになる祈りを捧げる事にした。年末の休みに入ったら、友人に夜通し美味しい酒をご馳走する事も決めて。

それから勿論、今夜もオレに平穏な気持ちを与えてくれた奴の幸せも祈った。「わんこを教えてくれてありがとうな」と呟いて、一人、シャンパンで乾杯をした。

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という訳で、憎しみとか悔しさとか悲しみとか、そうした感情は魂を砕くように心をがんじがらめにしようとするものだ。
そうした感情を理屈で抑えこむのは無理に等しいほど困難で、だから泣き明かす日々が続いてしまうのは仕方のない事だと思う。

だけどある程度の時間が過ぎたら、過去に囚われるよりも、自分が幸せになる事に目を向けて欲しい。
過去にしか目を向けられない悲しみの中で幸せを見つけるのは難しいのだから、もう取り戻せない過去よりも、これから自分が幸せになる未来を選んで欲しい。

さて、外出だ。
また時間があれば夜に。

動物も花も恋人も心を和ませるものだよな。皆さんがハッピーでラッキーな年末を過ごされますように。オレの友人を応援して下さる方はバナーのクリックをお願い致しますm(__)m
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