背中に触れないで
Wed.16.05.2012 Posted in 恋愛
今日はオレも奴も19時に上がれたので、バーで待ち合わせをして飲む事にした。

「今日は仕事中に良い買物が出来たみたいだな」
「うん、可愛いシャツでしょう?」

オレは皮肉を込めて『仕事中に』という言葉を入れたのだが、ベルギーのフルーティなビール(ベルビュークリーク)にご機嫌になった奴にそれは通じなかった。だが奴のそんな無邪気なところがまた可愛かった(のろけ)

仕事や学校の話をしながら、オリーブをたくさん乗せたピッツアやサラダを摘んた。
オレが今日の外出で立ち寄ったビルの話をすると、奴も似たような話をした。

だが、奴がそのビルの話をしている時、急に表情を曇らせて、「実はそこで奇妙な事があったんだ」と言い出した。

奴の体験した奇妙な事とは……。

『地下のフロアから11階までエレベーターで上がろうとした時、奴は背後に誰かが立っているような気配を覚えた。
そして奴がボタンを押してもいなかった3階でエレベーターが止まり、けれど開かれた扉の向こうには誰も待ってはいなかった。』

この話を聞いた時、オレの全身にブワリと鳥肌が立った。
そして無意識に奴の腕にしがみついていた。

オレぐらいの怖がりになると、本当に怖い話を聞くと条件反射で誰かにしがみ付いてしまう。抱きつこう等と考えなくても、身体が勝手に動いて。

「本当に?」
「冗談で怖がりのお前にこんな話はできない。本当なんだ」

果たしてその『気配』が幽霊の仕業だったのかどうかは判らない。
だが、霊魂の存在を信じていて、そうしたものを茶化す話を好まない奴が言うと、本当にそうだったように思えてしまう。

ちなみに奴は、特にホラーやミステリーの類に興味を持っている訳ではないが、幼い頃に祖父の亡霊を見た記憶があるとか。

……オレなら、例え家族であっても幽霊と遭遇したら腰が抜けるだろう。

だから去年、父が亡くなった時には本気で怖くて奴にひっついて寝た。
「大丈夫だよな? オレは親不孝者だったけど出ないよな?」と寝る時に電気を消す前に奴に聞いて、「大丈夫、出ないし、出てもオレが守っているから」と言ってもらってようやく目をつむる事が出来た(汗)

「帰宅したら念の為に貴方の身体に塩を振っておくぞ」
「魔除け?」
「ああ、日本古来から伝わる魔除け。ただし天然の塩じゃないと効果がない」
「判った。面白そうだからやって」

面白がっていないで危機感を持って欲しかったが、怖いと意識すると余計に『引き付ける』みたいだからな。
だから奴のように何事もなかったようにカラリと笑っているのが良いのだろう。

バーを出て、S城I井でベーグルや水などを買って電車に乗った。

帰り道、オレはエレベーターの話を思い出さないようにしていた。
だが奴のマンションのエレベーターに乗った時にどうしても思い出してしまって、つい奴の手を握った。背後に何か立っていないか、後ろを向いて確認までして(汗)

「大丈夫だよ」

と奴は言ってにこりと笑った。
「いや、そんなつもりじゃなく……」とオレは照れながら言ったがバレバレだったな。

情けない事だが、誰かにどんなに「大丈夫」と言ってもらっても、オレの怖がりは一生治らないだろう。治らない自信があるぐらい怖いので仕方がない。

そんなオレが戦慄迷宮とか貞子3Dとか、本当に大丈夫なのか?

怖がりなくせに怖いもの見たさの好奇心が強いので始末が悪い。矛盾している。
まったく、怖いくせになんで見たがるんだオレは? そうか、マゾだからか!

自宅に着いた時、奴の身体に念入りに塩を振ったことは言うまでもない。
ついでに自分にも振っておいた。怖い話を早く忘れますように、と願いを込めて。

これから暑い日が増えてホラーの季節になるが、皆さんも怖い体験にはお気をつけ下さい。
けれどもしも良かったら……こっそりオレに教えて下さい(笑)

明日も皆さんが強運であって、良い事がたくさん起こりますように!

では、今夜も楽しくて幸せな夢を。
おやすみ。

★いつもランキングバナーのクリックをありがとうございます。今日もお気に召されましたらお願い致しますm(__)m
にほんブログ村 恋愛ブログ 同性愛・ゲイ(ノンアダルト)へ 人気ブログランキングへ

PCかスマートフォンのPC版でクリックして頂いたものだけがランキングにポイントとして入るそうです。スマホをご使用の方はPC版に切り替えてクリックして頂けたら嬉しいですm(__)m

★コメントはこちら携帯版)へどうぞ! 返信はこちらで行なっていますが、メールやツイッターでの返信も可能です。

Theme: 男同士の恋愛 « 恋愛

topBack to TOP