とある真夏の水曜日の鎌倉
Fri.22.08.2014 Posted in 恋愛
連休3日目の夜に、ごきげんよう。

昨日は江ノ島と鶴岡八幡宮に行ってきた。
しかし物凄く暑くて、奴は途中でバテてしまった。

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■真夏を描いた絵画のような景色だった

「座ってるだけで汗が滝のように流れてくるな」
「暑い。また海に沈んでくる」
「クラゲがいるかもしれないから遠くまで行くなよ。待て、浮き輪を持っていけ! カツオノエボシという怖い生物もいるみたいだから気をつけろ!」

人一倍暑さに弱い猫のような奴は海の生き物と化していた(つまり海猫)

もっとも暑さに我慢できなかったのはオレも同じだった。
砂浜に寝転がっている時には冷えたスポーツドリンクが離せなかったし、そろそろ海を離れなくてはならない時間になっても海から出ることが出来なかったし。

「またお盆が戻ってきて地獄の釜が開いたのか?」
「ここは鎌倉だし、妖怪がたくさんいるかもね」
「探しに行こう」
「判った」

海の家でシャワーを浴びた後、オレ達は冷房の効いたイタリアンレストランで一息ついて、それから片瀬江ノ島の探索を始めた。

炎天下のせいか猫とは出会えなかった。
時間がなくて猫が棲むところまで行けなかったせいもあるが。

この後、もう一つの重要な用事があったので長く江ノ島に滞在する事は出来なかった。
非常に名残惜しかったが、そもそも今日は猛暑で探索には向かなかったので、猫の尻を追いかけるのはまた別の日にすることにした。

「妖怪が出そうな古い神社はない?」
「その辺の小径を歩けば、いつのまにか妖怪の世界に迷い込みそうだが」
「猫の妖怪に会いたい。ちょっと試してみようか?」
「おみくじを引く前に猫の妖怪に食べられたらどうするんだ」

そう、オレ達はおみくじを引く為に鶴岡八幡宮に向かっていた。
今はオレも奴も運試しをしたい時だったので、どうせなら凶や大凶が多く出ると評判の鶴岡八幡宮で真剣勝負に挑む事にした。

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■凶運みくじの納め箱がある神社でおみくじを引くのは初めてでドキドキした

鶴岡八幡宮は大凶おみくじが多い!? & 凶・大凶運納めの箱

鶴岡八幡宮は初めて行く神社だったが、その優美な風格に感動を覚えた。
参道は長く、それを歩み終えると見えてくる真紅の鳥居は、真青の空を背景にして晴れ晴れとした美しさを誇っていた。

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■応神天皇と神宮皇后の勇ましくも瑞々しい神徳にみなぎる素晴らしい社だった

「凄い、なんてキレイなんだろう」
「一眼レフカメラを持ってくれば良かったな。どこを見ても素晴らしいぜ」
「ねえねえ、この蓮の池には河童がいるかな?」
「今日はどうしても妖怪に会いたいみたいだな。参拝の時に妖怪に会えるようにお祈りすると良いぞ」

まずは手と口を清めて参拝した。それから絵馬を書き、その後にいよいよおみくじを引いた。

「引く前に、自分に必要な言葉を下さいって神様にお願いしておこう」
「あ、そうすると良いんだ? じゃあオレも」

おみくじの前で2人で手を合わせた。
結果は神様の御心のままに、素直に聞きますのでとにかく今の自分に必要な言葉を下さいと。

そして、ちょっと緊張しながらを御神籤箱をガラガラと振って、出てきた御神籤棒を見ると……。

「吉だ!」
「わ、凄い。オレは中吉!」
「おお! 良いじゃないか!」
「お前も! 凶じゃなかったね!」

お互いの幸運を喜んだ後に、おみくじに書かれている文章をじっくりと読んだ。
おみくじは『大吉』とか『失せ物:出てくる』とかで占いが出来る一方、実はそれよりも和歌(一番大きく書かれている文章)が重要であるらしいので奴と読み解いた。

「オレも貴方もなかなか良いよな?」
「かなり良いんじゃない? 今後の幸運を信じても良さそうだ」
「2人とも凶じゃなかったって凄いな。オレ達より先に引いていた人は凶だったぞ」
「あはは、そうだね。安心してオレ達の未来を信じようよ」

正直な所、オレの仕事も奴の仕事も、この先数年間は安定しない。オレなど職業を変える可能性もある。
それに関して大きな不安を抱いている訳ではないが(当たり前だが小さな不安はある)、もしも凶や大凶が出たらそれ相応の覚悟を決めようと思っていた。

「もしも茨の道になっても乗り越えるまで一緒に頑張ろう!」
「ああ、貴方が成功するまでオレは支えて励ますぞ!」
「オレだって!」
なんて、そんな話を真剣にしながら。

だが幸いな事に、おみくじには幸運な事が書かれていた(オレの胃炎は今後も続きそうな事が書かれていたが・汗)
だからもう少し気楽に、そして仕事を楽しむ余裕を持とうという気持ちにさせられた。好きだからやろうと決めた仕事なのに、それに喜びを感じないで不安ばかりになるのは可笑しな事でもあるから。

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■階段の上にある本堂から見下ろした景色。夕刻が近づいて良い風が吹いていた

「良いおみくじが出たお祝いをしようぜ」
「賛成! まずは冷たいものが飲みたい」
「バテてるか? 参道が長くて大変だったろ。ここを出たらすぐに涼しい店に入ろうな」
「え、この神社は広くてたくさん見るところがあるのに……」
「ここもまた秋に来よう。この炎天下を歩き回ったら貴方は倒れるぞ」
「妖怪に会えそうなところなのに……」

奴はガッカリしながらもオレの意見を了解してくれた。

本当の事を言えばオレももっとじっくりと見たかった。
もともと寺院は好きだし、その広い庭を探索するのはとても楽しいから。もしかすると奴が喜びそうな、さも妖怪が潜んでいそうな古い社もあったかもしれないし。

だがこれからも来ようと思えば何度でも来られるのだから、今回は欲張らないことにした。
何より奴は、翌日も休日のオレとは違って仕事を控えていたから。

秋が深まればますます情緒豊かな社が見られる。
だからその時には鎌倉に宿泊して存分に楽しもうと奴と約束した。

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■豊島屋本店のシャッター

鶴岡八幡宮の近くには様々な店があった。
喫茶店、和洋中飲食店、漬物屋、お菓子屋、アクセサリーというかパワーストーン屋。

しかし、オレが入りたいと思っていた店はことごとく休みだった(汗)
鎌倉は水曜日が定休日の店が多い。秋に来る時には絶対に水曜日は避けよう。

ツイッターのフォロワーさんにオススメして頂いたフレンチレストラン、イタリアンレストラン。そして、鳩サブレーでお馴染みの豊島屋の本店も休みだった。

で、その豊島屋さん。本店のみで販売している『秘密の鳩コレクション』なるものがあり、その存在をフォロワーさんに教えて頂いた時にはガックリした。

「鳩クリップス、鳩カー、可愛いな。買いたかったぜ」
「今日はとっても楽しいけど、ちょっと悔しい日になっちゃったね」
「また秋に来れば良い」
「真夏の逢魔の時刻の時の方が妖怪に会えそうな雰囲気だけど、秋もきっと大丈夫だよね」

どうやら奴は、妖怪は猫と同じぐらいの確率で出現するものだと思っているようだ。
もっとも妖怪って幽霊よりも現実的だ。触れるし、気ままに人間の生活に入り込んでくるし。だから外国人がそんな錯覚を覚えても不思議ではないのかもしれん。

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■古都で遊び疲れた夜にはレトロなホットケーキが良く似合う

和食レストランで食事をして、鎌倉駅の周辺を見て回って、いよいよ奴が疲れたので早々に切り上げる事にした。
けれど最後にもう1軒だけ、今日の出来事などを語りながら珈琲を飲みたくなった。

大きなホットケーキで有名なイワタ珈琲も水曜日が定休日だった(笑)
その名物ホットケーキの話を奴としていたら妙にホットケーキが食べたくなって、そのすぐ近くにある不二家レストランに入る事にした。

「不二家レストランに入るのって20年ぶりだぜ」
「そんなに久しぶり?」
「ああ、ここって子供向けっぽいレストランだろ? 最後に入ったのは中学生の時だった。当時住んでいた家の駅前にあってな」
「じゃあ懐かしい味が堪能できるね」

奴は珈琲を、オレは紅茶を。そして2人で一人前のホットケーキを食べる事にした。

果物や生クリームたっぷりのゴージャスなホットケーキもあったが、その日はオーソドックスなバターとメープルシロップだけのが食べたかった。

そしてそれを注文して大正解だった。
温かくて柔らかなホットケーキに染みこむバターとシロップの味は最高に美味しくて、その日の疲れをすっかり忘れてしまう程だった。

「……美味しい。ホットケーキってこんなに美味しかったんだ」
「この前、貴方が作ってくれたホットケーキも美味しかったぞ」
「こんな美味しいのと比べられたら恥ずかしいよ」
「また作ってな」
「ふふ、良いよ。食べたくなったら言って」

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■歴史と風格を感じさせるペコちゃんポコちゃんの肖像画。ちょっとホラー風味なのが良い

窓の外は日が沈んでいた。
朝から昼間にかけて海で見た眩しい青空はなくなって群青色の夜空になりかけていた。

日が暮れるのが早くなった。夏が終わるのを感じた。

今年はそれほど充実した休みは過ごせなかったが、こうして奴と朝からずっと一緒に過ごして、静かに語らいながら夜を迎えられたのだから満足だと思えた。

「こういう景色を見ると帰るのが勿体なくなるね」
「そうだな。この駅がもっと静かになるまで過ごしたくなる」
「野宿して妖怪を探す?」
「蚊の標的にされるぞ」
「それは嫌だ」

笑っている奴に笑みを向けて、鎌倉探索中に買ったブレスレットを取り出した。黒猫の顔の形にカットされた石の入ったブレスレットだ。

奴はニコニコしながら左手を出した。『着けて』というように。
オレは奴の手首にそれを通した。そして黒猫の頭を撫でて、奴の手を握った。

「幸運の黒猫だ」
「今日から良いことがたくさんあるぞ」
「そうだね。それに悪い事から守って貰える」
「また会社には着けていけないアクセサリーだが」
「猫の家(アクセサリーケースの事)が賑やかになって嬉しいよ」

それは1000円ぐらいのブレスレットだったが、そんなものでも奴は嬉しそうな顔をしてくれてオレも嬉しくなった。

そういえば奴は、鎌倉でもたくさんの猫を手に入れた。
同じく1000円のトートバッグ(ツイッターに画像を載せました)、やはり1000円の小銭入れ、またしても1000円の置物。

奴は鎌倉では1000円あれば幸せと喜びを手に出来るようだ。
ミステリーの古都、鎌倉は、神秘的な猫グッズにも溢れている。秋にはまた必ず来なくてはならない。もっと猫の家をいっぱいにしてやる為に。

帰り際に鳩サブレーを買って、今回の鎌倉探索は終わりを迎えた。

おみくじを引いてきて良かった。
江ノ島から鎌倉に移動する途中、奴が射的をやって、見事に当てた(最下位賞のようなものだったが)シャボン玉をプレゼントして貰えて嬉しかった。

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■奴からもらったシャボン玉。タツノオトシゴ? 今度の休日に遊ぼう

連休も今日で終わりだった。
今年も充実した休みを過ごせた。願わくば来年は、もう少しバカンスらしい休みを過ごしたいけどな(笑)

本日も最後まで長文にお付き合い下さってありがとうございます。
日頃の感謝を込めて、鶴岡八幡宮では皆さんの幸運も祈ってきました。
金運、恋愛運、結婚運、健康運、仕事運、どの運気も上がりますように。

では、今夜も心地良く楽しい夢を。
おやすみ。

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