宝石箱の中の猫達
Wed.20.08.2014 Posted in 恋愛
「今日は夜まで暑いな」
「バテそう。ピリッと辛いものが食べたい」
「カレーにするか?」
「カレーより、スパイシーなスチームローストが食べたい。良い?」

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■スパイスを効かせた雛鶏と季節野菜のスチームロースト。カレーと並んで夏に食べたい料理

今年の夏は夜になれば涼しくなる日が多かったが、今夜は夜になっても暑かった。
久々の熱帯夜だ。
オレは暑さに弱い奴を案じながら中野から六本木へと向かった。

中野にはちょっとした用事があってブロードウェイに行っていたのが(用事というかマニア向けな遊びだが)、そこは非常に物珍しくて興味深かった為に4時間ほど居座って『お宝』の本を買い漁った。

オレが児童と呼べる年齢に持っていた本がたくさんあった。
当時500円ぐらいだったミステリー小説が6000円とか、3500円ぐらいだったアート系の本が12000円とか、1500円ぐらいだったオカルト系の本が15000円とか、つくづくもっと物持ちの良い性格であれば良かったと後悔した。

それで思い出したが、オレはかつて、クイーンが初来日した時に出版された特集本とか布製シールなども持っていた。
今も持っていたらどれほどの価値になっていたのだろう? まったくオレという人間は軽率で間抜けだ。

「どうするかな、これも買うかな。セットで10000円だからお買い得だ」
「一度に買おうと思わないでまた来たら?」
「それも良いな。また付き合ってくれるか?」
「もちろん。ここは玩具と本の資料館みたいで面白い。日本のものが好きな友人へのプレゼントにもなりそうだし」

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■あの事件のあったこのショップはすっかり落ち着いていた。45万円のレトロなロボットがあって、奴と一緒にビックリ!

数時間も館内を歩き回ったのでブロードウェイ内の喫茶店で冷たいものを飲むことにした。
とても中野らしい店内のインテリアに奴は「アーティスティックだね」と面白がっていた。店長を「ちょっと格好良い人」とか言っていたのには嫉妬したが。

そして六本木へと戻ったのだが、オレは奴の目を盗んで猫のリングを買った。
もちろん奴にプレゼントする為だ。
今年はまったく夏休みらしい事が出来なかったので、せめてものお詫び……というか、楽しい気持ちになって欲しくて。

ミッドタウンのビストロでまずは乾杯した。

「スチームローストの他の料理は?」
「ラタトゥイユのスティック野菜と、フレンチフライと黒トリュフ。お前は?」
「そうだな、和牛と白いんげん豆のタリアテッレを頼むか。一皿頼んで2人でシェアして」
「美味しそうだ。お腹が空いたから早く食べたいね」

奴はそう言ってオレのグラスに2杯目のワインを注いだのだが、オレはその時、ブロードウェイで買った猫リングを奴に差し出した。

「……を買ったショップにあった。可愛いと思ってな」
「オレに? 可愛いの? 何だろう?」
「身に付けなくてもストラップに括り付けても良いと思う」
「開けてみるね」

簡素な包装を解いて奴は猫のシルバーリングを取り出した。
目にキラキラ光る石の入った猫のリングだ。奴はそうしたものを何個も持っているが(全てオレが贈ったんだが)、それらとはまたちょっと違うイメージなのが良いと思って奴にあげる事にした。

「すまない、そういうのはもう何個も持っているよな」
「何で謝るの? すごく可愛いよ。ありがとう!」
「そうか? 会社に着けていけないものを何個も贈っても仕方がないと思ったんだが、つい習慣……だな」
「ふふふ、ステキな習慣。身に着けられる日は少ないけど、オレの宝箱にたくさんの猫達がいると思うだけで嬉しいんだ」
「そうか……。良かった。で、ステキな習慣か?」
「大好きなお前に大好きな猫をプレゼントして貰うなんてとても幸せでしょう? 貰う度にとっても嬉しくなるんだよ」

オレは少々照れくさくなりながらこんなことを考えた。
奴の宝箱(アクセサリーケース)はそこそこ大きいのだが、いつか猫が溢れるぐらい猫のアクセサリーを贈ってやりたいと。何年か掛かってもしも本当にそうなったら、その積み重ねの全ては、オレにとっても幸せな思い出になりそうだ。

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■食後のチョコレートケーキは奴からのプレゼント。フォークを2つもらって一緒に食べた

「今日、楽しかったな。買い物ばっかりだったが」
「楽しかったね。明日も朝から夜までずっと一緒に遊べるから楽しいよ」
「そうだな。そして明日は、ちょっと緊張するな」
「あはは、そうだね。でもどんな結果が出ても大丈夫。オレはお前を応援するから」
「オレもどんな事になっても貴方を支えるぞ。困難のない人生なんてないんだから、困難を乗り越える事を楽しもう。見事に困難を乗り越えたら盛大に祝ってな」

「頼りにしてる」と奴は言って猫のリングを左手の薬指に嵌めた。そこにはずっと前にオレが贈った仮のマリッジリングが嵌っていてが、「こうすると二重の幸運が来るみたいだよね」と奴は言ってニコニコと笑った。

オレの贈ったものが奴の幸運となるならいくらでも贈りたいぜ。
プレゼントなんて相手の喜ぶ顔を見て幸せを感じるからこそ贈りたくものだから、奴には今後も良い顔で笑って欲しいと思う。貴方の「嬉しいよ」の言葉は、オレが仕事をする原動力にもなっているからな。

そういえば幸運の猫といえば、黒猫とかオッドアイの猫か。噂ではゴールデンチンチラは金運に良いとか色々とあるみたいだが。

そうだ、これから何年も掛けて、全ての種類の猫のアクセサリーを贈れたら良いかもしれんな。
そうすれば奴も、「今度はシンガプーラだ!」とか「今度はノルウェージャンだ!」とかで飽きが来ない。
しかしアクセサリーの猫ってそんなに種類がないんだよな。大雑把に短毛種か長毛種があるだけで(汗)

オレは赤ん坊の頃から猫と付き合いがあるが、猫のアクセサリーとも長い付き合いになりそうだ。

==========

という訳で、連休1日目は楽しかった。
中野ブロードウェイに入ったのは10数年ぶりだったが立派になったもんだな。海外にもその名は知られているようで、まんだらけの漫画館からラテン系の格好良い男が出てくるのを目撃した!

昔よりもオタク心を刺激する幅広いジャンルの店が出来ていたな。
実はオレは少し前から鉱石の収集を始めているのだが、今日はなかなか立派な水晶クラスタ等を見つけたのでそちらも購入した(オレの鉱石への関心はツイッターでフォローして下さっている方ならお気付きかもしれないが)

猫グッズのショップも数軒あったので、また奴と行ってみたい。
いつもとはまったく違った雰囲気の場所でショッピングデートするのは新鮮で楽しかった。

皆さんも今日は楽しい1日を過ごされたか?
お盆が終わってまだ2日目で、連休が恋しい方も多いだろうな(笑)

明日もオレ達は面白い場所に行くので、そこで皆さんの幸運を祈って来ます。
まだまだ残暑は続きそうだが、元気に楽しく毎日を過ごされますように。

では、今夜も心ゆくまで楽しい夢を。
おやすみ。

■猫のオムニバスは明後日、更新致します。明日は明日の日記を書きます。

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