比翼連理
Thu.24.04.2014 Posted in SM・フェチ
「良い眠りを迎えられるアロマオイルなんだよ」
「わざわざオレの為に?」
「カモマイル・ローマンって言ってね、眠りにはこれが良いって話を偶然に聞いたんだ」
「ありがとう。気持ちが安らぐ匂いだ」

奴はとてもオレに優しくしてくれる。
多忙となったオレの負担が少しでもなくなるようにと気を使ってくれたり、栄養のある料理を作ってくれたり……。

だがオレの心はねじ曲がっていて、優しくされただけでは癒やされない時がある。
奴はそれを知っているから、時にその部分まで満たしてくれる事を……いや、それ以上に過激な、オレが許しを乞わずにはいられないような事までしてくれる。

==========

あれは数ヶ月前の事、
オレ達はクラブで酔った後にボンテージショップに入った。
そこはマニア向けの商品も揃っていて、オレは奴にそれぞれの使い方の説明をしながら見て回った。

「この穴の部分に好きなサイズのアナル用ディルド(ちんこ型)を入れるんだ」
「黒光りするエナメルのベルトが素敵だね」
「ああ、でも貴方には本物が付いているからPバンドは必要ないだろう」
「あははは。じゃあ、これは?」

奴は縦長のビニール袋に包まれたものを指差した。
それは白いホースやラテックス手袋(手術用手袋)といった医療品が置かれた一角の壁にぶら下げられていた。

「カテーテルだ。尿道プレイに使う」
「ああ、あれ!!」

奴は初めて日本に来て忍者に出会ったかのように大袈裟に驚いた。目をまん丸にしてビックリした猫の顔になって。
そして様々なサイズの中から一本手に取って、それをオレの股間に近づけた。

「お前はどのサイズ?」
「え? ……判らないぞ」
「入れた経験があるってずっと前に言っていたじゃない。だから判るんでしょう?」
「ああ……」

確かにその時、オレは自分にピッタリのサイズのカテーテルを挿し込まれた。
だがそれをやられたのはかなり昔の事で(相手はSMバーの年増美人な女装ママさんで←超ナイショの話)、たった一回きりの事で、サイズを確認している余裕もなくて、本当に忘れて判らなかった。

しかしオレは酔っていたせいもあっていい加減に答えてしまった。そんなに太くないサイズなら入るだろうと思い、2番目に細いサイズのカテーテルを手に取って、「多分これだ」と奴に渡した。

「ふふふ、オレに渡しちゃって良いの? これからホテルに行ってお前に入れちゃうよ?」
「本気か?」
「だってお前が他の人に入れられたなんて悔しいよ。オレにも入れさせて」
「怖いんだぞ。下手すると痛いし」
「怖いのも痛いのも好きでしょ?」
「まあ、な」

好奇心に満ちた奴の目にじっと見られたら断れなくなった。
それに、確かにカテーテル挿入というハードな調教(信頼できる相手にだからこそ許せる調教)を過去の相手とだけやって将来を誓った奴とはやらずにいるのも許されないように思えた。

オレは多少のマゾ的なスケベ心を起こして、「やるならキシロカインゼリー(表面麻酔)も必要だぞ」などと助言して、それらを購入してボンテージショップを後にした。

ホテルに着くまで、奴はカテーテルの挿し方を細かくオレに質問した。

キシロカインゼリーを塗るなら痛みは感じないんじゃい? (そんなことはない)
慎重にゆっくりと入れていったら大丈夫だよね? (細心の注意を払って慎重に頼む)
そういえば、深く挿れるとおしっこが出ちゃうんだよね? (その通りだ・汗)
……その他、色々。

オレはそれらに丁寧に答えながら興奮していた。
カテーテルは怖い。カテーテルは痛い。……確かに身を持ってそう記憶していた筈なのに、しっかりと興奮して胸をドキドキさせていた。

==========

ホテルに入ってシャワーを浴びてワインを飲んだ。
醒めてしまった酔いを取り戻して、現実と非現実の狭間の中に羞恥心を埋めてしまおうと思って一気に3杯飲んだ。

「カテーテルを挿したらワインを注ごうか?」
「そんな恐ろしい事を言うのは止めてくれ」
「恐ろしいのにこんなに固く勃っちゃって……ふふ、お前って本当に可愛い」
「マゾだって罵って良いぞ」
「良いぞ? 罵って欲しいくせに」

マゾ。
奴はそう囁いて、滴るぐらいキシロカインゼリーを塗ったカテーテルをオレの尿道の中へと挿し込んでいった。

途端にオレは、ずっと以前に味わった、あの形容しがたい異常な感覚に襲われた。
否応にもなく強張る身体、浮かんでくる汗、早鐘の鼓動、乾く喉、浅くなってゆく呼吸……。

入って来る。怖い。大丈夫なのか? 怖い。ああ。入ってくる。

頭の中で恐怖が巡った。
だが間もなく脳は正常に動かなくなり、頭ではしっかりと怖がっているというのに性器は勃起した。

「硬くなっても入るんだね……。ううん、硬くなった方が入りやすい」

奴は艶かしく目を細めてそう囁いた。
オレはゾクっとして勃起したものをぴくりと動かした。すると奴は「動かしたらダメ」と言って、オレのそれをギュッと握った。

「あっ」
「痛かった?」
「大丈夫だ」
「もっと入るかな……あ、するする入るよ」
「あ、ああ……」

……それまでは確かに平気だった。違和感があるのみで痛みはなかった。

だが、カテーテルが少し奥まで達した時に、尿道を不安定に刺激する痛みを感じた。
カテーテルのサイズが合わなかったのだとオレは直感した。もっと自分の尿道に適切なサイズを選んでいれば、こんな隙間を突くような痛みは感じなかったのではないか……と。

しかしそれほど強い痛みではなかった。
だからオレは我慢した。
奴は楽しそうにしていたし、オレ自身ももっと続けて欲しかったから。

その内、オレは堪え切れない尿意を覚えた。
とうとうカテーテルが膀胱に辿り着いてしまったからだ。

「我慢できない」
「我慢してって命令しても無理?」
「強制的に出されるから無理だ。洗面器かゴミ箱……!」
「すぐに持ってくる! 待って!」

非常に恥ずかしいことだがオレは洗面器に放尿した。
止めようとしても自分の意思ではどうにもならず、一滴残らず奴が見ている(興味深そうに凝視している)前で出した。

たまらない羞恥だった。
ちょっとした羞恥ならその気持ちを誤魔化す言葉が出るものだが、この時は恥ずかしすぎて完全に言葉を失っていた。

「もう出ないみたいだね。全部出したんだ?」
「……そうみたいだな」
「どうだった?」
「どうって……強制的で止められなかった。やられた」
「やられたって、ふふふ。お前の、ヌルヌルだよ。おしっこだけじゃないよね。それに硬いし」

オレは早く恥ずかしい状況から逃れたくて素っ気なく答えたのだが、皮肉にもオレの下半身はその羞恥に感じてしまっていた。

そしてオレのソレは、サディスティックな悪戯心にいっぱいになった奴の格好の玩具となった。
奴は「そろそろカテーテルをヌイてくれ」と言ったオレを無視して、ホテルに備え付けられていた電気マッサージ器のスイッチを入れた。

「無理だ」
「挿したままでも射精するってお前は言っていたよね? 確かめさせて」
「言ったが、それは何度もカテーテルをやっているマニアの人間の事だからオレは無理だ」
「判らない? それとも痛い?」
「痛くはないが……」
「良かった。するよ」

本当にその時は痛みを感じていなかった。
興奮と動揺で神経がおかしくなっていたのかもしれない。

「動いちゃダメだ。危険だから……」

と奴は言ってマッサージ器をオレのソレに押し当てた。
カテーテルを挿したまま強い刺激を与えられたら大変な事になりそうだという恐怖感が浮かんだが、まったく苦痛好きな真性マゾヒストという生き物は困ったもので、怖い怖いと思う程に竿を硬直させて青筋を浮かばせた。

しかし、本当に怖かった。
またたく間に射精してしまったが……。

精液はカテーテルを挿した穴から溢れ出た。
さすがにビュッと飛び出しはしなかったが、カテーテルを押し上げるように穴の隙間からドクドクと溢れた。

「ごめんね……。止められなかった」

その後、奴はそんな事を囁きながらオレにキスをした。
それからオレの胸に顔を寄せて、近頃オレが落ち込んでいるように見えたと言った。
だから今夜は、クラブで踊って、酔って、今までした事のない過激な遊びをして、オレの気持ちを晴れ晴れとさせたかったらしい。

オレは奴のその思いに感謝した。
そしてふと閃いて奴に訊いた。「貴方こそ生まれて初めてカテーテルを人に挿して怖かったんじゃないか?」と。

すると案の定、「凄くドキドキしたよ! 手が震えそうだった。挿れる時は行きが止まりそうで……もしも失敗したらどうしようって」と奴は答えた。

思えば奴はやたらと「痛くない? 大丈夫?」と訊いていた。きっとオレが少しでも痛みを感じたならすぐに止めるつもりだったのだろう。

まったく奴には申し訳ない。
オレがマゾヒストであったばかりに、そんな怖い思いをさせて。

(過激なプレイをする場合、精神的な負担が大きいのはサディストの方だと言われている(当然例外はあるが) もしも相手を傷つけたら? その傷が原因で障害を持たせてしまったら? と、そんな不安に襲われて気が休まらない)

貪欲なマゾヒストの気持ちに応えようとするサディストは心優しく愛情が深い。その多くは紳士的であったり、繊細で気配り上手であったり、面倒見が良くて包容力があったり。

奴もオレにそんな風に接してくれる。
オレが塞ぎこんだ顔をしていると、陽気に笑いかけて、サディストとしてのサービスを惜しみなくやってくれて。

……まさかカテーテルまでやってくれるとは思わなくて、奴の度胸あるサド心にオレはすっかりと惚れなおしたのだが(笑)

つまり、こんな長ったらしい文章を書いた訳だが、オレはただ単にノロケたかっただけだ。
オレの為にそんな心臓に悪いサービスまでやってくれる彼氏がいて羨ましいだろう! と。

しかし本当のオチもちゃんと書いておこう。
その翌日、オレの尿道はズキズキと傷んでいた。トイレに行っておしっこをしたら赤くて悲鳴を上げてしまいそうになった(汗)

場所が場所なので怖かった。
すぐに泌尿器科に行こうかと思ったが、SMプレイをした事がすぐにバレるだろうので行けなかった(友人ドクターの話では年に数回はそういう趣味の人が困った状態になって病院に来るらしい)
幸い、その翌日には痛みも引いて出血もなくなっていたので安心したが。

良い子はマネしないようにな。
あと、するなら自己責任で……いや、決してお薦めしないが。

ははは。
久しぶりの更新がこんな恥ずかしい話になって申し訳ない。

カテーテル挿入部分はもっと手短に書くつもりだったが、つい当時を思い出して力が入った。その部分も楽しんでくれるマニアな方がいらっしゃったら嬉しいです。

あと締め括りに。
オレはそんな奴の事を、奴がオレを愛してくれる以上に愛したいと思っている。
オレ(ナルシストのマゾヒスト)なんて物凄く面倒な人間だからな。そんなオレに何年も付き合ってくれる奴を、生涯をかけて大切にしたい。毎日惜しみなく猫可愛がりだ。

という訳で、また随分と久しぶりの更新になった。

今もなお更新を待って下さっている方々に心からの感謝を申し上げます。
ありがとうございます。
本当に嬉しいです。

以前も書きましたが、ツイッター(@R_agna)やピグ(r-agna)に気晴らしで参加していることもあるので、ご興味ある方はお気軽に声を掛けて下さい。

明日も朝から晩まで忙しいので更新は出来ないだろう。
だが明後日にはまた更新しようと思っています。
ネタと写真は溜まりまくっているのに、それをフルに生かせないのが残念です。

では、また明後日お会いしましょう!

今夜も明日も、皆さんが幸運であるように祈っています。
皆さんの大切な方も楽しく幸せでありますように。

おやすみ。

本日も2つのバナーのクリックをお願い致します!
にほんブログ村 セクマイ・嗜好ブログ 同性愛・ゲイ(ノンアダルト)へ 同性恋愛  国際恋愛

コメントはこちら携帯版)へどうぞ。大変に申し訳ありませんが只今コメント返信は不定期とさせて頂いております。

Theme: 男同士の恋愛 « 恋愛

topBack to TOP