眩しい太陽を浴びながら貴方との人生を始めよう
Wed.01.01.2014 Posted in 恋愛
「日が登る前に起こしてやるから、それまで寝たらどうだ?」
「……そうだね、このまま起きていられそうにない」
「6時半に起きれば間に合う。あと2時間は眠れるぞ」
「お前も無理をしないで」

奴はとても眠そうな声で「おやすみ」と言い、オレの足元にクッションを置いてそれに顔を伏せた。
オレも「おやすみ」と言って奴の頭を撫でた。残る2時間、ウォーキング・デッドの続きを観て過ごそうかと考えながら。

奴が目覚めた時に熱い珈琲を淹れた。
もう時間がなかったのでそれをポットに詰めて持って行った。

少し車を走らせた河原には何人かの人が集まっていた。
みんな目的は同じだった。元旦のご来光を拝む為に集まっていた。

オレ達が到着してすぐに日は昇った。
今朝も指先が凍るように寒かったが、四方に眩しい輝きを放つ太陽は偉大で、その神々しい姿を見てしまえば寒さを忘れて心を奪われた。

「凄い、わあ、眩しい!」
「凄いな。日が昇った途端に暖かくなったぞ」
「神様の恩寵だね。なんて感動的なんだろう。今年は絶対に素晴らしい一年になるよ!」
「ああ、日本も世界中も、貴方も猫様もオレも幸せになるぞ!」
「あはは、やったー! ハッピーニューイヤー!」

オレ達は周囲の目も忘れて抱き合って飛び跳ねた。
そして改めて「謹賀新年あけましておめでとう。今年もよろしく」と挨拶をして頬にキスをした。

周囲の何人かに見られまくりだった。
だが幸せな気持ちで全身が満杯になると行動を控える事が出来なくなる。奴と喜びを分かち合って望むままに抱擁とキスをしたくなる。それができないなら頭が爆発して発狂しそうになる(笑)

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■雲ひとつない空に登った太陽は力強くて美しかった。大慈大愛の天照大御神様、日本と世界中のすべての人々が幸せである一年となりますように。

やがて太陽はすっかりと昇り、集まっていた人達のほとんどは帰ってしまった。
オレ達は河原の石畳のところに座ってポットの珈琲を飲んだ。もう少しだけ神々しい日に当たっていたかったから。

「……まで行けばもっとキレイに初日の出を拝めたな」
「オレがギリギリまで眠っていたから。ごめん、来年は無理をしないで始めから3時間は寝るようにするよ」
「良いんだ良いんだ。どこから見ても太陽は変わらない。今年もこうして一緒に拝めて良かったぜ」

オレがそんな事を言って奴の手を握ると、奴ははにかんだようにニコニコと微笑んだ。

オレはそれを見て「今年も可愛いぞ」と言った。
すると奴は、「お前は良くオレを可愛いと言うね」と言った。

「可愛いって思わせる顔をするからな、貴方は」
「そうかな? お前以外の人はオレを可愛いって言わないよ」
「影で言ってる。絶対に言ってる」
「そんな事はないと思うけど……。お前にあんまり甘やかされていると、どこまでも甘えて弱くなりそうで怖くなる時があるよ」

奴はさり気ない感じでそんな事を言ったが、奴がそんな事を思っていたとはオレは全く知らなかった。

オレもさり気なく聞き返した。
「弱くなる?」と。

奴は言った。
「お前に人格を変えられたから。お前に『可愛い』って言ってもらうと嬉しくて、今迄はしなかった事をして、言わなかった事を言うようになった。もしもお前がいなくなったら、お前に変えられたオレは元に戻れるか判らないのに。それが怖いんだ」と。

本当に、奴がそんな事を思っていたなんて知らなかった。
オレはいなくなったりしないから大丈夫なのにな。まったく要らぬ心配だ。むしろオレの方こそ、何かある度に奴を失いやしまいかとビクビクしていると言うのに。

オレはそれを奴に言って聞かせた。
既にオレは一生貴方のものでいるつもりだという事も。

すると奴はオレの腕を握って、大きな目でオレを見詰めた。
そして言った。「ずっとオレだけを見ていてくれる? 他の人のことは見ないで」と。

オレは非常に不器用なので、こんな時には決まって本当の事を言ってしまう。
どんなに秘密にしておくべき事も。嘘で都合の良い状況を作るよりも、真実を言わない事こそが苦痛になってしまうから。

オレは正直に言った。
「貴方だけを見てるぞ」と言ってから、「本当の事を言うが、実は前まで長年憧れ続けた人に惹かれる時もあったが、今はそうじゃない。貴方との人生の方がすっと大切だと心の底から判ってからは、その人には何も感じなくなった。今も大切な友人であり先輩である事に変わりはないが」という台詞を付け加えた。

「その人ってオレも知ってる人だよね?」
「ああ、何度も3人で会ってる」
「うん、本当は知ってた。お前があの人に少なからず好意を抱いている事を」
「すまない」
「何かあったの? オレの方が大切だって思うようになったキッカケとか」
「友人のTに『あんなに良い彼氏がいるのにお前は馬鹿だ。今すぐ死ね』と言われた。それにオレは完全に同意して、同意したらなんで今まであの人に執着していたのか判らなくなった」

オレがそう言い終えると、奴はオレの腕から手を離して顔を伏せて笑い出した。「Tの言う通りだ!」と言って。

オレは、「そうだよな」という言葉しか出なかった。
新年早々に(しかも初日の出を拝んだ直後に)こんな告白をしてしまったオレから逃げ出す事もなく、笑いながら「お前は馬鹿だ」と言ってくれた奴が物凄く愛しくて、その想いに胸がいっぱいになっていた。

「もうあの人に恋したりしない?」
「しない。オレは一度冷めると再燃は絶対にない人間だから」
「前にもそんな事を言っていたね」
「そもそもあの人と付き合いたいって気持ちはなかった。10年前にはあったが、それ以降はまったく。それにいつも恋しく思っていた訳でもなかった。たまに思い出したようにそんな気持ちになる時があっただけで。あの人は凄い人だし、物凄く世話になったから、乳離できなくなっていたのかもな。オレはあの人の身近に居るべき人間だ……って、何故か信じ込んでいたのかも」

それから奴に色々な事を訊かれた。
だがどの質問も『お前の純粋な気持ちを知りたいから教えて』といったものばかりで、茶化したり怒ったりはしなかった。一時(10年前)は抱いていた熱烈な想いを正直に告白しても。

「話せて良かった」
「オレを嫌ったりしないか?」
「それでもお前はずっとオレを選んでいたし、何の過ちも犯さなかったからね。オレを誰よりも大切にしてくれている事も十分に判っていたから」
「良かった。ありがとう」
「でも、もう絶対に嫌だよ。オレだけを見て。お前のせいでオレはとんでもない変態猫男になったんだから最後まで誠実に責任を取って」

変態猫男という言葉にオレは吹き出しそうになった。
だが奴の青い目にジーっと見詰められている手前、笑いを堪えて真面目に応えなくてはならなかった。

「死ぬまで責任を持つ」
「死んでからも」
「判った、死んでからも責任を持つ。だからずっとオレの彼氏であり夫でいてくれ」
「オレの事が好き?」
「好きだ。愛してる」
「オレだけ?」
「ああ、貴方だけ。嘘偽りは一切ない。本当に貴方だけを愛している」

その言葉を永遠に誓って。と奴は言った。
オレは喜んでそうした。
早朝の寒さを忘れて、奴を抱き締めて何度も誓った。奴が「よろしい」と笑顔を見せてくれるまで。

==========

そんな訳で、
オレは気持ちを新たに奴のパートナーを勤めると誓おう。
「海外ドラマの俳優やモデルにうっとりするのは良いけど、それ以外は駄目!」と言った奴の言葉を忠実に守って(笑)

新年早々、長い文章になって申し訳ない。
今年も色々な事があるだろうが、どうぞ今年も仲良くお付き合い頂けたら嬉しいです。

晴れ晴れしく迎えたご来光のように、皆さんの一年も華やかに満たされたものとなりますように。

明日は奴と一緒に実家に行って、その近くの寺院で参拝してくる。
その時、みなさんの幸運も祈ってきます。去年の感謝を込めて、今年の楽しいお付き合いを願って。

では、改めて。

謹賀新年。
あけましておめでとうございます。
今年も何卒、よろしくお願い申し上げます。

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