夏の終わりを感じた日に
Sun.28.08.2016 Posted in 恋愛
「今日はどうする?」
「貴方の好きで良いぞ」
「そうだな……。思い付かないから外を歩きながら決めよう」
「雨が降っているぞ。車の方が良くないか?」
「そうしてくれる?」

奴の決定により、オレは雨の降る道に車を走らせた。
今日も怠惰な1日を過ごす約束だった。
食事は全て外で済ませ(ランチで食べた肉ジャガが美味しかった)、大きな書店を回って何冊も本を買い、図書館のようにフロアの広いカフェでそれらを読んで。

心地の良い時間だった。
奴と適度にお喋りをしながら、前々から読みたかった本をようやく読み始めることが出来た。もっとも分厚い本なので、読み終えるのはいつになるのか判らないが。

カフェを出てもまだ雨は降っていた。
だが傘をさして公園を歩くことにした。今日は休日だが雨のお陰で公園は閑散としていて、ダラダラと無駄話をするには打って付けであるように思えたから。

夕暮れと天気のせいで涼しかった。
「今年はお盆が終わっても秋の風が感じられない」と言ったのはほんの数日前だったが、今日は「台風で夏は強制終了だ」と言うしかなかった。

「あはは! 強制終了か!」
「いつまでも居残っている夏に秋が怒ったのだろうな」
「それで台風ね」
「台風が立て続けに来るのは怒っている証拠だ」
「もう暑いのはうんざりだからオレは秋の応援をするよ」
「じゃあオレも」

しかし今年の夏も楽しかったのは事実だ。
オレ達が一緒に遊ぶ事は少なかったが……。

それでもオレ達は数少ない思い出を語り合った。
映画を観て、食事をして、展示会に行って、観光をして……。

それから海にも行った。
二人で居たのはほんの僅かな時間で、オマケに雨が降っていて、良いムードで海岸を歩くことも出来なかったが。

「あんな天気だったのに迎えに来てくれてありがとう」
「夜の荒れた海なんて滅多に見られないから楽しかったぞ」
「お前を待ちながら眺めていた窓の外は真っ暗で、雨が打ち付けていて、お前が無事に来てくれるのか不安だった」
「あのぐらいの雨ならどうってこともない」
「そうかもしれないけどね。雨の降る暗い外を見ながら誰かを待つのって不安な気持ちになるものなんだ。荒れた波もチラチラと見えていたから余計に」

真顔でそう語る奴を見ていると、その時の奴の気持ちがありありと伝わって来るようだった。

「心配してくれてありがとうな」

オレはそう言って奴の腕を掴んで立ち止まらせた。
奴はこちらを見て笑みを浮かべた。オレはその唇にキスをした。

傘には忙しなく雨が当たっていた。
オレの黒い傘と奴の緑の傘は重なり、良い具合に周囲からオレ達を遮ってくれていた。

「今度は秋に、天気の良い日に海に行こう」
「約束ね」
「ああ、必ず。その時は一泊しよう」
「本当に?」
「約束する」
「楽しみだな」

夏の終わりを感じた日に奴と約束を交わした。
身体を離す間際にもう一度軽くキスをした時オレは、雨の降る海辺でした時よりも奴が抵抗なくオレを受け入れてくれたように思えた。

どうか気のせいではありませんように。
大切な人を失った奴の心が癒えていますように。そしてオレとの関係に抱いた罪悪感を失いつつありますように。

==========

そんな訳で、
思ったよりも秋は早く来そうだ。

去年のようにお盆が終わっても暑いものだから焦った。
だが台風が多いのも困りものだな。台風のせいでオレの仕事もスケジュールが狂いまくっている。

近日中にまた台風10号が上陸するようなので、皆さんも十分に気をつけて下さい。

外出には雨具と上着をお忘れなく。
靴が濡れてしまっても良いように、替えの靴の準備も怠りなく。オレもな(笑)

それから!
傘をお忘れにならないように。オレのように何本も買っては忘れるを繰り返して、大切なパートナーやご家族に呆れられませんように(汗)

では今宵も楽しい夢を。
明日の休日も幸運でありますように。

おやすみ。

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