猫と歩む
Sat.02.05.2015 Posted in 恋愛
「見てくれ、これ」
「iPhoneの充電コード? 何があったの?」
「良く見ると小さな噛み跡がたくさんあるだろう」
「本当だ!」
「三毛子なんだ。カミカミするのが楽しいらしくてな。だがお陰で中の線が切れて充電できなくなった」
「あーあ!」

オレ達は笑った。猫が何をしても大抵は叱ったりはしないで(人間側の管理不足でのことなら尚更)笑い話にする。「噛み跡が可愛い」とか「オレを噛めば良いのに」とか言って。

猫との生活は本当に良いものだ。

猫は可愛いばかりの生き物ではなく、良く言われているようにお金は掛かるし、トイレやおゲロの掃除をしなくてはらならいし、どんなに忙しくても撫でたり遊んだりする時間を割いてやらなくてはならない。しかし、それでも一緒に暮らしていると心の拠り所になるし励みにもなる。そしてたくさんの忘れ難い思い出にもなる。

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■カミカミの跡。

実家で一緒に暮らしてきた何匹もの猫達。
今の実家にいるシロ子とガーナ子。
10年程前に当時の彼氏と江東区の神社で拾った猫の姉妹。
奴の連れ子(笑)の猫様。
奴と一緒に保護した三毛子。

オレはどの猫の事も覚えている。
一番最初に飼ったのはオレが幼稚園児の頃に父方の爺さんから番(つがい)で貰った三毛猫と白猫だった。やがて三毛猫は三匹の仔猫を産んだ。そしてそれら猫達の事を思い出せば当時のオレの暮らしぶりも鮮明に思い出せる。

しかし思い出は決して楽しいものばかりではない。
猫と共に生きてきた中、いくつかの特に忘れ難い出来事があるのだが、その内の1つが猫に先立たれた時の事だ。オレや妹や彼氏を置いて猫が先に虹の橋を渡って行ってしまった時の悲しみは、余りに辛くて何日も涙を禁じ得なくなる。

オレも奴も猫が大好きだ。
そして今まで何匹もの猫達と暮らしてきた。

そんなオレ達だからたまに漏らしてしまう言葉がある。
「オレよりも長生きしてくれたらな」

本当に猫が人間よりも長寿になったら、しっかりと財産を残してやらないと野良猫になってしまう。だから人間の方が長寿で良かったのだ。
だがそれでも思ってしまう。逝かれる時が辛くて、オレよりも長生きしてオレよりも先に逝かないでくれ、と。

「オレ達が死ぬ時に一緒に来てくれたら良いのにな」
「うん」
「長生きしろよ」
「猫又になってね」
「尻尾が2本になった猫様ってステキだな」
「三毛子の長い尻尾が2本になってもステキだよ」

(猫又:尻尾が2本ある猫の妖怪。人間よりも長寿で人間よりも強くて賢いので余裕で一匹で行きていける)

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■美尻尾の三毛子お嬢様。

今日も、ある話題をキッカケに奴とそんな話になった。

そんな儚い話をすれば奴は涙目になった。猫様はそろそろ14歳になるので、その時の事を思えば覚悟など出来ずに悲しくなって。
それから、オレ達の猫をたくさん可愛がってくれた方の大切な猫が昨日、虹の橋を渡ってしまった為に。

とても可愛い猫ちゃんだった。
その報せを聞いた時、オレは仕事中だったが涙を浮かべずにはいられなかった。
一度も会ったことはなかったが何度も話を聞いていたので愛着を抱いていた。そしてその飼い主さんの心情を想像すれば切なくて、自ずと涙が目に溜まった。

深い悲しみは安易に癒えるものではない。
そして猫と暮らした日々を思い出しながら涙して過ごす時間は、たとえ喪失感に胸に穴が開いてしまいそうになっても大切に過ごすものであるとオレは思っている。そうやって愛していたものを天の国へと見送るのだから。

だから飼い主さんに早く元気になって下さいとは言えない。
けれど先に召された猫ちゃんに願う。
どうか後に残してきた飼い主さんを見守ってくれますように、と。

猫は自分を大切にしてくれた飼い主には深く情を抱くものだから、飼い主さんが幸せな日々を過ごせるように守って下さい。

そして猫ちゃんも、天の花園で楽しく元気に過ごして下さい。飼い主さんの愛情(祈り)をたっぷりと振りかけた美味しいご飯を食べながら。

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今夜は虹の橋を渡って行った猫達の安堵を祈って頂けたら嬉しいです。よろしくお願い致します。

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