猫のパペット劇場は間もなく公開
Thu.08.01.2015 Posted in 恋愛
奴はモニターの向こうで大きなトランクを開け、そこから様々なものを取り出してオレに見せた。

ハンドメイドの猫のミトンをパペットのように手に嵌めて「みゃーお」と鳴き、洒落た色合いのマフラーを首にクルリと巻き、砂時計を逆さにしてコバルトブルーの砂をサラサラと落とし、大切な写真を嵌め込んだフレームを指差し……そうやって帰省中に得たもの達を次々と見せてくれた。

オレはそれを映画でも観るように眺めた。
奴に声を掛けられるまで何も言わずに、ただ自ずと口元を綻ばせながら。

「ステキなものばかりでしょ?」
「ああ、他にはないのか?」
「あるけどキリがないよ。たくさん貰ったから」
「服は?」
「2枚。見たい?」
「見たい。あればデンマーク産の下着も」
「あはは! お前が日本産の下着姿でダンスしてくれたら」

飛行機に乗るまであと数時間前。
奴はいつもよりも元気だった。

「嬉しそうだな?」とオレが言ったら、「やっとお前に会えるから」と奴は答えた。
オレも嬉しくなった。だがその半面、少々心配になった。祖母さんを案じる気持ちを隠しているように思えて。オレを心配させまいとして。

オレは奴を励ますような言葉を掛けたくなった。
だが止めておいた。何かを言っても(奴がせっかく落ち着かせたのかもしれない)不安を掻き立てるだけとなったから。

「着いたらすぐにLINEする」
「気を付けて帰ってくるんだぞ」
「うん」
「帰りを待っている」
「待っていて。すぐだから……」

チャットを閉ざす前に「愛しているぞ」とオレは囁いた。
自然と出てしまった言葉だ。
急に奴が心細そうな顔をしたからだ。
祖母さんの傍から離れて奴は飛行機の中で一人きりになるのがとても可哀想に思えて、せめて心はいつも貴方の傍にいると伝えたかった。

それで画面は切れてしまったが、叶うならその瞬間、奴を抱き締めたかった。

だが、本当にあと少しだ。
奴が帰って来たらオレの手料理をふるまって(決して美味いとは言えない料理だが食後のココアでフォローする)、奴の話をたくさん聞こう。

奴が話してくれる限りに。何時間でも。
今度はモニター越しではなくオレの目の前で、猫のミトンでパペットを遊びをして欲しい。

==========

今夜は多忙でブログを書いている時間はなかった筈だが、昼間から数行ずつ書き溜めてどうにか更新できた。

嬉しいからな。
あと数時間で奴が帰ってくるのだと思えば、この気持ちを何かに表さずにはいられなくなった。

迎えに行く時間を捻出する為に詐欺まがいなスケジュールを立てたり、部屋中の掃除をしたり、自宅ディナーの準備をしたりと、昨日と今日はかなり忙しかったが、そこまでしなくては気が済まないほど奴の帰宅が嬉しい。

今夜はココアを飲んでいないが、今夜も眠れなさそうだ。

奴が出立する前にはほとんど平気で、行ってしまってから急に寂しくなって、今は眠れない。
かつてのような激しい恋愛感情はないはずだが、それでも奴が傍にいないと退屈で不安で仕方がないのは不思議だな。

オレ達はもう互いに、歯止めのない情欲を掻き立てる存在ではなくなったが、それ以上に大切で、生涯この人のことだけは絶対に何よりも大切にすると思える存在になってしまったのだから本当に不思議だ。

さて、そろそろ寝よう。
実はさっき、友人から怖い話のメールを受け取ってしまったが、三毛子を抱っこしていば平気だ。本当は奴になぐさめて欲しいが(笑)

皆さんも悪夢に負けない楽しい夢を。
明日も幸運であるように祈っています。

おやすみ。

●追記
・今夜は七草粥を作って一人で食べた。写真のリサイズをする時間がなかったので後日お披露目します。今年こそ週に3回の自炊を目指すぞ。
・奴の不在で体重が2kgも減った(汗)
・奴の不在中に色々なことがあったがブログにはほぼ奴の事しか書けなかった。ボストン君との新年会の事は後日に(彼のファンの方がいるようなので笑)
・毎度のことながら、ご返信が出来なくて本当に申し訳ありません。頂いたコメントはその日の内に読んでいます。そしてお一人お一人に深く感謝しております。ありがとうございます。

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