スイーツ モデラート
Sun.10.08.2014 Posted in 恋愛
数日ぶりの夜に、ごきげんよう。

ブログを書きたい気持ちはあるが忙しい。
休日なら時間の余裕はあるが身体がダルくて……等と言うと歳を感じるぜ。まだまだ24時間働けるぐらい若いつもりなのにな。

という訳で、最近の話を。

三日前、奴は帰宅の遅いオレの為に夜食を作ってくれた。
メニューは白身魚とチーズのリゾット。しかも手作りデザートまで付けてくれた。

「オレは先に寝てるけど、デザートは冷蔵庫に入れておくからね」
「デザートって何を作ってくれるんだ?」
「内緒だよ。でもお前の好きなもの」
「ありがとう。楽しみで仕事を頑張れる」
「頑張ってね。愛してるよ」
「オレも愛してる」

会社の廊下でコソコソとそんな会話をするのは楽しい。
で、その癒やしの一時の後、オレは奴の夜食とデザートを励みに深夜までの仕事を頑張った。

ところが22時を過ぎた時、奴からLINEが送られてきた。

『デザート失敗した。食後のデザートが欲しかったら自分で買ってきて』

奴にしては素っ気ない文章だった。おそらく頑張って作ったデザートが失敗してガッカリしたのだろう。オレにも申し訳ないとか思って(汗)

『残念だが嬉しいぞ。本当にありがとうな』
『ごめんね。固まらなくて失敗したんだ。冷蔵庫に入れたままだから、そんなものでも良かったら舐めてみて』

舐めてみて……? まるで猫に対する態度だ。
オレはそんな事を思いながら仕事をした。失敗したデザートは何なのかを訊くのを忘れた事を思い出して、ならば舐めてみようと決心して。

そして帰宅して舐めてみたら、それはミルクプリンだった。
とても良い味付けだったので非常に惜しかった。惜しくてオレは、そのミルク味の液体を飲み干した(笑)

「ゼラチンの使い方を間違えたみたい」
「プリンにならなくて残念だったな。全部飲んだが美味しかったぞ」
「え! 全部飲んじゃったの!?」
「ああ」
「わあ、ゴメンね!」
「なんで?」
「捨てるのが悔しくて冷蔵庫に入れておいたんだけど、失敗したものをお前に飲ませる事になって」

ただ固まっていないってだけで美味しかったのだから何の問題もなかったのにな。
しかし奴はこう言った。「お詫びに、今夜こそ美味しいデザートを作っておくよ!」と。

「嬉しいが、貴方も忙しいだろう?」
「大丈夫。ミルクプリンの他にも作りたいって思っていたデザートがあるんだけど、それはミルクプリンよりずっと簡単だから」
「そうか? でも疲れていたら無理をしないようにな」
「うん。でもきっとお前が喜ぶものだから作りたいよ」

奴にそんな事を言われたものだからオレは期待してしまった。
その日もどんなデザートを作るのかは『帰ってからのお楽しみ』となったが、子供っぽいことにオレはそれでますますワクワクさせられた。

その日は前日よりも早く帰宅できた。
奴はまだ起きていた。
オレが帰ると「おかえり!」と猫様を抱っこして出迎えてくれた。

「良い匂いがするぞ」
「ご飯はチキンライスのクリームソース添えにしたんだ」
「ご馳走だな!」
「明日は休みだからね。ワインとデザートもあるよ」
「デザートは何だ?」
「見る?」
「見る」
「冷蔵庫の中」

オレは着替えを後回しにして冷蔵庫を見に行った。
奴が頑張って作ってくれた美味しいオヤツはなんだろう? と扉を開けば、なんとそこには、カラフルなカラースプレーが振りかけられたチョコレートバナナが2本並んで入っていた。

「凄いぜ! 美味しそうだ!」
「ふふふ、今夜はちゃんと出来たんだ。夏祭りのシーズンだし、お前はそれが大好きだからね」
「ありがとう、最高だ。ご飯を食べたら頂くぞ」

オレは感謝のキスを奴の頬に降らせてからキッチンテーブルに就いた。
奴は既に食事を済ませていたが一緒にワインで乾杯してくれた。チョコレートバナナが可愛く作れた事を祝って(笑)

そして食後、奴は冷え冷えのバナナチョコレートをブルーのガラス皿に乗せて持って来てくれた。
オレはそれを拍手で迎えた。奴の得意そうな笑顔が可愛いな、とか思いながら。

「ありがとう。頂くぜ」
「どうぞ。チョコレートが冷えてるよ」
「ああ、美味しそうだ」

オレは幸せな気持ちでチョコレートバナナに齧りついた。すると冷たいチョコレートがパリパリと割れて、その中から……奇妙なほどにブヨブヨとなったバナナがドロリと口の中に入ってきた。

え!??

オレは暫し言葉を失った。
これはチョコレートバナナだよな? チョコレートバナナのバナナってこんなにブヨブヨして水っぽかったか!? と、混乱してしまった為に。

奴はオレの感想を待っているようで、ニコニコしながらオレをじっと見ていた。
……非常に言い難かった。
ひょっとしてこれは……こんなにもブヨブヨしているのは、もしや失敗したからではないか? 等と言うのは(汗)

しかし言わなくてはならなかった。
チョコレートバナナは2本あって奴も食べるのだから。オレが「完璧!」とか誤魔化して言っても奴が食べれば失敗に気付いてしまうのだから。

「……これは、こういう柔らかいバナナになるレシピなのか?」
「え?」
「バナナが凄く柔らかいんだ。柔らかいというかドロっとしてチョコレートから出てくる」
「ええ!?」

オレはかなり言葉を選んで言った。しかし奴は焦り顔でチョコレートバナナに齧りついた。

「なんで……レシピ通りに作ったのに」

奴はショックを受けたようで、可哀想で見ていられなかった。何せ昨夜も失敗して、今夜はそのリベンジでもあって、成功したと思っていたのに実はまた失敗していたのだから(汗)

「味は良いぞ。チョコレートもわざわざ湯煎して作ったんだろう? 美味しいぞ」
「ブヨっとしていて良くないよ。どこで失敗したんだろう?」
「甘くて良いじゃないか。ちょっと熟しすぎたって程度だ」
「あ、ラップに包むのを忘れてた! あと時間を起きすぎたのかな……」

奴は失敗の原因解明に必死になってオレの慰めがまったく耳に届かないようだった(汗)

余程ショックだったのだろう。
しかし、確かに失敗は失敗だったのだろうが、どちらも味は悪くなかった。それに何より、オレの為に作ってくれたのが嬉しかった。ミルクプリンとかチョコレートバナナとか、オレが喜びそうなものをわざわざ選んでくれて。

「貴方はもう食べないのか? オレが貰うぞ」
「ブヨブヨしているからお前も無理に食べないで」
「美味いから食うぞ」
「美味しくない。あ! そんなに一気に食べちゃって……」

奴は申し訳無さそうな顔をしたが、オレは構わずに1本と半分のチョコレートバナナを食べた。
まあ正直に本音を言えばブヨブヨのバナナの食感はちょっと「うっ」と来た。しかし、冷たいチョコレートは余りにも美味しかった。奴の親切な気持ちも愛しくて残せる筈がなかった。

「ごめんね。昨日も今日も失敗して」
「忙しい時にあれだけ美味しいものを作ってくれたんだから十分だぞ」
「お前が美味しいって言ってくれると逆に申し訳ない気持ちでいっぱいになるよ」

奴はオレを抱き締めて頭を撫でた。
奴にご飯もデザートも作ってもらって、抱擁と愛撫(撫で撫で)までしてもらって、オレはとても満足していた。
奴は最後まで「ごめんね」と言っていたが、オレも負けじと「嬉しかったぞ」を繰り返し言ったので、その気持が少しでも伝わったなら良いのだが。

で、今日(8月10日)

オレが仕事から帰ってシャワーを浴びてソファに座っていると、奴はその隣に座って「ねえ、お願いがあるんだ」と言った。

「何だ?」
「明日は休みだよね?」
「ああ、休みだぞ。何かやっておいて欲しい事があるのか?」
「ううん、オレも出来るだけ早く帰ってくるから一緒にデザートを作って欲しいんだ」

2日連続で失敗したのをそんなに気にしているのか……とオレは思った。
しかし、そうではなかった。何故なら奴は、こう言ったのだから。

「どうしてゼラチンが固まらないのか原因が判らない。今日はゼリーを作ったんだけどまた固まらなかった。だから明日、一緒にレシピを確認しながらゼリーを作って欲しいんだ」

……2日連続ではなく3日連続だった(汗)

実はこのエントリー、昨日更新するつもりだったが最後の数行のところで眠気に負けて出来なかった。で、今日は昨夜の内容のまま更新する筈だったが、奴の(デザート失敗の)記録が塗り替えられた為に加筆が必要となった。

「今日も作ってくれたのか!」
「冷蔵庫に美味しい梨ジュースがあるよ」
「固まらなくてジュースになったんだな……」
「悔しいよー!」
「良し良し」

風呂から上がった後、オレは梨ジュースを飲んだ。コラーゲンタンパク質(ゼラチン)入りだから健康にも美容にも良い筈だ。

今夜も奴に感謝せねばなるまい。
今夜もオレの為に、休日だというのに梨ジュース……というか梨ゼリーを作ってくれた。それにアボカドとトマトのスパゲティも作ってくれた。

この夏にはバカンスが取れそうになくて腹立ちを覚えていたが(もっとも長期連休など数年前から取れていないが)、こうして奴がオレに楽しい気持ちでいられるようにと振る舞ってくれるお陰でまだまだ頑張れそうだ。

秋には10倍返しをしてやろう。
休みがないお陰で給料だけは多く入るので、それで今月の穴埋めが出来ればと……。

1年で最も楽しいシーズンだというのにバケーションを満喫させてやれないのは余りも不甲斐ないからな。オレがそんな事を謝れば奴は「それでも楽しいよ」と言ってくれるのだが、それで納得してしまっては情けない。

だから来月には必ず。
そして今月も小さな事しか出来ないが、奴に楽しい夏を過ごせたと思って貰えるように頑張ろう。いや頑張ろうというか、一緒に楽しみたい。

幸い、奴は友人と遊ぶ為にゲーム機を欲しがった。
今日はそれをプレゼント出来た。
しかし、今後は奴の友人が頻繁にオレ達の家に遊びに来そうだ(汗)

友人というのは、元々はオレの友人だった女装子ちゃんだ。けれど奴とパーティやイベントで顔を合わせている内に、彼はオレよりも奴と仲良しになってしまった。奴もそれまでにいないタイプの友人が出来たものだからかなり気に入っていってな。

「貴方とTって仲良しだよな」
「彼とは気が合うんだ。オレに何の遠慮もなく素直にものを言うところも気に入っている」
「ふーん」
「妬いてる?」
「妬いてる」
「あはは、お前も素直になったね。でも彼と恋愛するなんて少しも想像できないよ」

まあ、確かにそうなのだろう。
あの2人は正真正銘の友人であるとオレも言い切れる。見ていれば判るから。しかし嫉妬というものは……いやいや、無意味で非生産的な嫉妬は止めておこう。オレもオレでそれなりに交友関係を持っているし、それもまた必要なものだからな。奴だって同じなんだ。

と、えらく長くなってしまった。
こんな長文の雑談に付きってくれてありがとうございます。

お盆が終わればそこそこ時間に余裕ができるかと思います(ボストン君がいきなり無茶を言わなければ)
なのでこれからはまたちょくちょく更新する予定です。どうぞよろしくお願い致します。

さて、もうお盆だな。
皆さんも様々な行事で忙しくなるかと思うが、暑さや湿気に体調を悪くされないようにお気をつけ下さい。そして楽しいお盆休みをご満喫下さい。

では、また明日の夜に。

今夜も皆さんが楽しい夢を見られますように。
おやすみ。

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