ジンジャーの雫に濡れて
Sun.12.01.2014 Posted in 恋愛
「これ欲しい」
「どこに置くんだ?」
「オレの部屋」
「で、この中に入って遊ぶのか?」
「そうだよ。ご飯を食べたり、おしゃべりをしたり、セックスをしたり」
「狭いんじゃないか?」

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とか言いつつオレも楽しそうだと思っていた。
そのうちに買うかもしれん。
買ったら様々な使い方と、その感想をご報告いたします。

今日は奴と買い物デートをした。
特に買いたいものはなかったが、ランチを食べに出たついでにブラブラと色々なものを見て回った。

ちなみにランチは、いつも赤い薔薇を飾っているスペイン料理屋で食べた。先日の黒薔薇の鞭の事を語りながら食べたアヒージョはなかなか刺激的な味がした。
そして買い物したのは、主にバスルーム用品。ソープとかバスオイルとかマットとかソープディッシュとかラックとか。

自宅に帰って、それらを下ろす為に2人で風呂場の大掃除をした。
年末も掃除をしたが、忙しかった為に細かなところまで行き届いていなかったので良い機会だった。

「オレはタイルにブラシをかけるから、貴方は浴槽と蛇口なんかを磨いてくれ」
「了解。ピカピカにしようね」

おしゃべりをしながらの掃除は楽しかった。
終わって新品のアイテムを並べてみるのも楽しくて、2人でお湯でびしょびしょになりながら「終わったぜ!」と拍手をした。

「このセットにして正解だった。良い匂い」
「身体を拭かないか? 風邪をひくぞ」
「汗をかいたからこのままシャワーを浴びようかと思ってる」
「そうだな。……いや、どうせならバスタブにお湯を張らないか? もう夜だし、早くバスオイルを使ってみたいし」
「そうしようか。2人一緒にバスタブには入れないけど、シャワーを使いながら交互に入れば良いよね」

オレ達はシャツと下着を脱いで全裸になった。
そしてバスタブにお湯を貯めながらシャワーを浴びた。汗を流して、買ったばかりのバスオイルの香りを堪能して。

「良い匂いだ。ジンジャーか?」
「今回のはそうだよ。他にもイランイラン、カモミール、グレープフルーツと、色々あるんだ」
「嵌りそうだ」

シャワーを浴びていたオレは湯船に浸る奴を見下ろした。
すると奴は手に泡を乗せてこう言った。「おいでよ、泡で洗ってあげるから」

オレはもうシャワーで(そのバスオイルを使って)身体を洗った後だったし、その狭い湯船に2人で入る事は不可能なのにな。
だがせっかくなので奴の好意に甘える事にした。しゃがんでバスタブの縁に背中を寄せて、「洗ってくれ」と言って。

「貴方の身体に付いた泡はオレが後で流してやる」
「ふふふ、お願いするよ。ねえ、気持ち良い?」
「気持ち良いぞ。肩や首の凝りがなくなる。貴方の手で優しく撫でられていると」
「誰かに身体を撫でられるのって良いよね。もちろん好きな人じゃないと嫌だけど……。そういえばお前にマッサージをして貰った時は気持ちが良かったよ」

そんな話をしている内にまったりとした気分になってしまった。
久しぶりに風呂場でちょっとエロい事を……なんて考えていたのだが、それよりも温泉に浸るように和みたくなった。「寒い内に温泉にも行きたいな」なんて話題で盛り上がりながら。

「2月に行こう。今月はTDRだから」
「うん、TDRも温泉も楽しみだ。また内風呂のある温泉?」
「その方が良いだろう?」
「もちろん。雪の積もった山を眺めながらお前とのんびりしたい」
「また早朝に起きて入ろうな。その前の晩にはたっぷりとマッサージしてやるから、ゆっくり眠って」
「嬉しいな。早く2月になれば良いのに」

ずっとオレは奴に背中を向けていたが、奴のはしゃぐ声がとても可愛かった。

温泉なんて久しぶりだ(TDRもオレ達にしてはかなり久しぶりだが)
奴はまだ20代で遊びたい盛なのだから、本当は以前のように色々なところに行きたいのだろうな。オレが急に忙しくなったりしなければ何処にでも連れて行けたのに。

せめて今は、その申し訳ない気持ちを少しずつ形にして返すしかないのだろうな。「これを乗り越えたら必ず」と、たくさんの約束を奴に誓いながら。
『お前と付き合っていても退屈だ』なんて思われていないかと、たまに不安になったりしながら。

「すっかり寛いじゃったね。晩御飯、どうする?」
「作るのが面倒だな」
「スペゲティで良いならオレが作るよ。サーモンとキャベツでペペロンチーノ」
「美味そうだな。だけど貴方も疲れてるだろう?」
「簡単だから大丈夫。すぐに作るからね」
「ありがとう。ゆっくりで良いからな」

風呂から上がり、オレは奴の濡れた髪と背中をタオルで拭いた。
その身体から甘いジンジャーの香りが薄れる前に、平凡な休日に付き合ってくれた事に感謝を込めて項にキスをして。

奴の作ってくれたペペロンチーノはとても美味しかった。
オレはそのお礼にと、食後に紅茶を入れた。奴の好きなバターたっぷりのビスケットを添えて。

それから奴が眠るまで寝室でゴロゴロしながら話をした。
猫の事を話したり、職場の事を話したり、もう何ヶ月も触っていない任天堂3DSの事を話したり(笑)、明日の予定を話したり。

オレは連休3日目には仕事がある(行きたくない、本気で行きたくない、物凄く行きたくない)
だから明日も楽しく過ごそうと約束した。
フルーツたっぷりのタルトを食べに行って、アイススケートをして遊ぼうと。そして夜にはホットワインを飲もうと。

「ピザも食べたいぞ」
「賛成。オレはサラミの乗ってるのが食べたい」
「じゃあミッドタウンに行こうぜ。混む前の早い時間に」
「うん。早く帰ってまたこうしてゆっくりしたいしね」
「そうしよう」

やがて時刻は1時を過ぎて、奴は目をつむってオレの胸に頭を乗せた。
オレも奴の頭を撫でながら目を瞑った。奴のように眠気があった訳ではなかったが、夢見るような心地でボンヤリとして居たかったから。

間もなく奴はあくびをして「眠い……」と呟いた。
オレは「おやすみ」と言って、夢の中へと向かう奴を見送った。
ちゃんとベッドに身体を横にして、布団を掛けてやって。

今日は何一つ目新しい事のない休日だったが、こんなにものんびりと過ごせたのは久しぶりだった。
掃除と買い物しかしなかった。だが年末年始から外出が多かったので、心のどこかでずっと自宅でこんな風に過ごしたいと願っていたような気がする。

奴が眠る前に一緒に目を瞑っていた時は本当に気持ちが良かった。
奴から漂う仄かなジンジャーの香りはオレの胸の中を限りなく穏やかにさせてくれた。
オレは全身から力を抜いて、何も考えないでボーっとしていた。
そんなにもオレを安堵させてくれたのはきっと、あのバスオイルがオレの好みの香りであった上に、奴の肌の匂いと交じり合っていたからなのだと思う。

明日は何の香りのバスオイルを使うのだろうな?
明日も待ちに待った休日だというのに、オレの最大の楽しみはそんな事になってしまった(笑)

明日は奴を抱きたい。
明後日になったらまた暫くそんな時間は持てないから。明日の内に奴の中で最高の快楽を味わって溶けておきたい。
明日は勝負パンツを穿いておこう。

という訳で、皆さんも充実した連休をお過ごしください。
年始の疲れが残っている方は十分に癒やして下さいね。栄養のある美味しいものを食べるのもお忘れなく。

明日も皆さんが幸運であるように祈っています。
夢の中でも楽しく過ごされていますように。

おやすみ。

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