約束のキスは足に
Wed.10.07.2013 Posted in 恋愛
今夜は冷えた白ワインだった。
一杯だけ飲んで終わる筈が飲み過ぎて、酔ってカーペットの上に身体を倒した。

カーペットはヒンヤリした。
心地良くてオレは笑った。
「こうすると気持ちが良いぜ」と言って、奴に向けて手を伸ばして。

「飲み過ぎ」と奴は言った。
そしてオレの手を握って立ち上がり、オレの胸に片足を乗せた。

「平日なのに飲み過ぎたお仕置きか?」
「そう。こうやってお前を押さえ付けて」

奴はシャワーを浴びた後で素足だった。
オレを見下ろす静かな眼差しは、己の所有する獲物に慈悲を掛けているようでもあり、獲物の喉笛に食い付くタイミングを図っているようでもあった。

オレは奴の足を両手に包んで身体を仰け反らした。
性的に興奮したからではなく、安堵の息を吐く為に。
拘束されて支配されている感覚が全身に満ちてたまらなく心地が良かった。

「今夜も仕事?」
「ああ」
「明日は一緒に眠れる?」
「明日は大丈夫だ」
「命令だよ」
「従う」

貴方が望むならば、何だって。

オレは身体を起こして奴の足にキスをした。
奴は小さく笑い声を漏らした。
オレはその声を愛しく思い、指の先にも足の裏にもキスをした。
愛してる、大好きだ、と胸の中で囁きながら。

==========

という訳で、今夜も持ち帰った仕事を頑張る。
頑張って奴と楽しい夏を過ごすぞ。

皆さんも暑い中お疲れ様でした。
今年の夏は一体どこまで気温が上がるのか判らないが、夏バテなどに負けないで元気で楽しい日々を送って下さい。

では、今夜もゆっくりと楽しい夢を。
おやすみ。

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いつかここで貴方のスーツを脱がせたい
Wed.10.07.2013 Posted in 恋愛
『今日のランチは?』
『サンドイッチを買って来てオフィスで。調べ物があるから資料室で』
『本当は資料室は飲食禁止だけどな』
『haha!:-D 忙しいから大目に見て。誰も守ってないし』

午前中に奴とそんなチャットをして、オレもそれに付き合う事にした。
別々にベーカリーでパンを買って来て(オレは弁当屋で幕の内)、偶然に資料室で一緒になったフリをした。

「Rさん、お疲れ様です」
「Y君もお疲れ。昼休みなのに頑張ってるな」

そんな白々しい挨拶を交わしてオレ達はニヤリと笑った。
昼休みなので周囲には誰もいないのに、『偶然に会ったね』ごっこをするのが楽しくて、嘘の挨拶をせずにはいられなかった。

だが、奴は本当に仕事での調べ物があったので真面目に試料を漁った。
オレが手伝った甲斐あって、奴の用事は15分ほどで終わった。

昼休みが終わるまでまだ余裕があった。
オレ達は廊下にある販売機でコーヒーを買って、引き続き資料室に篭った。

今度はプライベートな話ばかりをした。
マンションの隣人の中国籍らしい一家がずっと帰って来ない事とか、
奴の実家へのTDR土産の発送がようやく完了したとか、
先日注文した仕事用のテーブルが到着するのが楽しみだ、とか。

やがて缶コーヒーはカラになって、
昼休み時間も終わりに近付いた。

「午後も頑張るか」

とオレは言って奴の肩に手を置いた。
すると奴は首を傾けてオレのその手にキスをした。チュっと大きく音を鳴らして、それから吊り上がった大きな目でオレを見てニッと微笑んだ。

不意打ちでそんな事をされたのでオレは驚いた。
だが、一瞬の内にそそられて、今度はオレの方から奴の唇にキスをした。

「隠しカメラは大丈夫?」
「ない。あったとしても、もう貴方がオレにキスをしたのを撮られているから今更隠しても無意味だ」
「ふふ、そうだね」
「いっそ最後までするか? ドアの鍵をかけて」
「……ふ、あっはっは! 無理」

奴は笑い出して身体を離した。
奴のスレンダーで魅力的な身体がオレから離れていって、昼間の淫靡な蜜の時は終わりを告げた。

愛しくて名残惜しくて、『もう行ってしまうのか』とオレは心の中で奴に囁いた。
鍵をかけた所で誰かがスペアキーを持って来ればドアは簡単に開けられてしまう。だがそれでも、鍵をかけようと思った気持ちは半ば本気だった。

「次回は最後まで抱かせてくれ」
「その時を作って」

オレ達は向い合ってそんな約束を交わした。
それから離れがたい気持ちを飲み込んで別れた。ちゃんと食べたものの後片付けをしてから(笑)

オレの性は奴に振り回されている。
昨日の『no性欲』はどこに行ったのやら、奴の好奇心の爪に引っ掻かれたらたちまち刺激されて疼き出した。オレは奴の玩具か?

という訳で、今日もオレは幸せに生きてるぜ。
ありがとうな。

皆さんも楽しく過ごされているか?
今日も暑いので外を歩く際には水分補給をお忘れなく。
引き続き午後も、たくさんの幸運な出来事があるように応援しています。

では、また時間があれば夜に。

引き続きRのオフィスラブを応援します! と思って下さる方はクリックをお願い致します。 資料室の床に奴を押し倒したかったです。スーツを乱して、手で口を押さえながら、激しく……と、午後はそんな妄想に取り憑かれそうです。
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