狩猟
Thu.20.12.2012 Posted in SM・フェチ
上の階は常に賑わっているのに、エントランスフロアはいつもあまり人がいない。──今日はそんな建物の一室で年末の催しが行われた。

全てのプログラムが終了した後、オレは奴と少し話がしたくてメールを打った。『今どこにいる?』と。
すると奴から『さっきエントランスに降りて──』という返信が来たので、オレは会場を抜けてそちらへと向かった。

2012_12_20_3.jpg

エントランスフロアの廊下は静まり返っていた。
さっきまでとても賑やかな場所に居たので、まったく別の場所に来てしまったような違和感に包まれた。

おまけにその廊下は高級感に溢れているのに物音一つしなくて、そんな所を黙々と歩いていると不気味な感じがしてきた。
まるで惨劇のあった亡霊の出るホテルの廊下を歩いているような……シャイニング(スティーヴン・キング原作)の影響だな。

ようやく奴の居る部屋に到着した。
ノックをする必要はなかったので、オレはすぐにドアを開いた。

けれど、奴はいなかった。
あまり大きくない声で奴の名前を呼んだが返答はなく、どうやらここにはもういないようだった。

『どこだ?』と、オレは奴にメールを打とうとした。
けれど少し探せばすぐに見つけられるような気がして、その近辺を回ってみる事にした。

再び長い廊下を歩き、幾つかの曲がり角で立ち止まって、その先に奴がいないかチェックした。

さっきと同じ静まり返った廊下を歩いていたが気分はまるで変わっていた。
さっきはオレが廊下に追い詰められているような気分だったが、今度はオレが奴を追い詰めているような気分になっていた。ベタな表現だが、奴を獲物に見立てて狩るために探しているような、そんな気分に。

3個目の曲がり角に立ち止まった時、何気なく背後を見たら奴がいた。

奴は背中をこちらに向けて(壁に向かって)顔を俯かせていた。
その姿勢と腕の動作から、どうやらメールを打っている最中のようだった。

オレは奴にそっと近付いた。

柔らかな絨毯が敷かれた廊下は都合が良かった。
オレは難なく奴の真後ろまで来て、いきなり腕を掴んで「おい」と言ってやった。

奴は物凄くビックリしたようで、目をまん丸にして飛び上がるようにして後を向いた。
そして数秒ほどオレの顔を凝視して、ようやく、「……驚いた……」と声を出した。

「探したんだぞ。どこに行ってた?」
「ごめん、電話が掛かってきて、ここって静かだから話し難くて外に出ていたんだ。今、それをお前に伝えようとしてメールを打っていた」

ビックリした奴の顔が可愛くてオレは笑っていた。
奴は「もう! 心臓が止まるかと思った」と言って、オレの背中を拳でどんどんと叩いた。

「お化け屋敷は平気でもこういうのには驚くんだな」
「あの時(富士急ハイランドの戦慄迷宮)のお返し?」
「いや、貴方を探して見付けたら狩ろうと思っていたんだ。ハンティング、狩猟だ」
「もっと他の捕まえ方にしてよ」
「そうしたかったが、ここじゃマズイだろ?」
「どんな? オレを縛ろうとした?」
「それも良かったな」

本当は奴を捕まえる時、壁に押さえつけてキスがしたかった。
そしてそのまま……と、後はわざわざ書かなくても判るな? 捕まえた獲物を貪り食いたかったんだ。

それを奴に教えたら、奴はニッと笑ってこう言った。
「今度はプライベートでここに来て、そんな狩猟遊びをしようか」と。

血が沸く遊びだな。
無音の迷宮のような廊下を走って奴を追い詰めて、本当に捕まえた場所で激しく貪ることが出来たら……。

駄目だな、そんなのを一度でもやってしまったらきっと癖になる。そしてエスカレートして、雑居ビルや雑木林の中でもやってしまうだろう。オレも奴も、そういうシチュエーションが大好きなエロフェティストだからな。

「本当にやって見つかったら通報されるだろうな」
「それはマズイね」
「オナニーのネタにするだけにしておく」
「する時は見せて。どんな妄想をしているのかちゃんとオレに教えて」
「判った判った」

そんな話をしながらオレ達はイベント会場へと戻った。
静かな廊下が本当に無人である事を確認して、一度だけチュっと軽くキスを交わして。

という訳で、オレは将来、そんな願望を叶える為にビルを買いたいぞ。安くて古くてボロいので良いから。というか、むしろそういうビルの方が気分が盛り上がりそうだ。

今日は頭の煮詰まる事が多かったせいか、すっかり頭の中はエロに逃避しているぜ。
世の中には色々なストレス解消法があるが、オレはやっぱりどスケベなセックスをするのが何をするよりも一番楽しくてストレス解消になる。

週末まであと少し。
週末と言っても年末なので大量の仕事を抱えてしまいそうだが、最後の追い込みの最中にも、奴とのセックスだけはしっかりとしておきたいぜ。インサートはアリでもナシでも構わないから、とにかくエロいのを。

さて、今夜もストレスを溜めすぎないように早く眠ろう。

皆さんも今日はお疲れ様でした。
明日の金曜日が終わればクリスマス直前の週末だ。楽しいクリスマスウィークを迎えられるようにお互いに頑張ろうぜ!

では、今夜もゆっくりと幸せな夢を。
おやすみ。

(少々酔いながら書いたので、いつもにも増して誤字などがあったら申し訳ありません)

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イヴの夜にはあのクリスマスソングに乗って
Thu.20.12.2012 Posted in 恋愛
お昼休みに、ごきげんよう。

クリスマスイヴまであと4日だ。
先週の今日は早朝から「インパだ!」とか浮かれていたが、時間が流れるのは本当に早いな。

この時期になるとクリスマスムードは最高潮になる。
飲み屋もレストランもホテルもクリスマス飾りでいっぱいで、それを眺めていると現実(仕事)を忘れそうになる。

そして音楽も。
野外だろうと室内だろうと様々なクリスマスソングが流れている。
昨夜など、いつもは自分の店のテーマ曲ばかりを掛けているスーパーがクリスマス向けのクラシック音楽を流していてビックリした(笑)

今日の昼間、奴と2人で外を歩く機会があった。
あまりロマンティックとは言えない雑然とした通りだったが、そこでもクリスマスソングが流れていた。

それは、オレと奴が付き合う寸前に一緒に聴いた曲だった。
曲名はLast Christmas。言わずと知れたWham!の名曲だ。

あの頃のオレは、奴に自分の気持ちを伝えなくてはならないと思いながらもまだ葛藤して言えずにいた。

葛藤していたのは過去の恋人との出来事に捕らわれていたからだった。もう二度と誰の事も好きにならないと決めていたオレが奴に告白をするなど許される筈がないと悩んでいた。

その頃、奴はもうオレの気持ちに気づいていた。オレはそれまでに何度も奴に思わせぶりな態度を見せてきたから。

その上で奴は、Last Christmasが流れる道を2人で歩いている時に、「このシンガーは同性愛者なんだよね」とオレに言った。お前の気持ちなんてもうとっくにバレているのだと言わんばかりに。

オレが煮え切らない態度でいた為に、奴にそんな事を言わせてしまった。
当時のオレは不甲斐なかった。奴の立場を一番に思ってやる余裕がなかった。
どうにもならない悩みに苦しんでいたのも事実だったが、それでもやはり情けなかったし卑怯だった。

2012_12_20_2.jpg

「今年もこの曲を一緒に聴けたね。こんな有名な曲、子供の頃から知っていたけどお前のせいでますます忘れられなくなったよ」

今日の昼間、奴はそう言って笑った。オレをからかうように。

オレは一瞬、どう答えて良いのか判らなくなった。
曖昧に笑い返して「すまない」と言うと、奴は「うふふ」と笑って「イヴはクラブに行ってこの曲で踊ろうか」と言った。

どうやらオレはイヴに奴に虐められるようだ。
踊りながら足を踏まれたり、シャンパンを顔にぶっかけられたりするかもしれん(笑)

それはそれで楽しいクリスマスイヴになるだろう。
奴の尻に敷かれるのも、恥ずかしくも愛しい思い出を2人で振り返るのも悪くない。その夜は当時の初々しい気持ちを取り戻せそうだしな。

という訳で、今夜も明日も明後日も宴会だが頑張ろう。
帰宅が遅くなるは残念だが、去年よりも宴会の日数が増えたのは景気回復を予感できて嬉しいものだ。

皆さんも良い1日を。
今日も楽しい出来事がたくさんあるように応援しています。

では、時間があればまた夜に。

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