茨の冠を取った日
Fri.07.12.2012 Posted in 恋愛
今夜は爽やかに、ごきげんよう。

頭痛がしないって良いな。
オレは風邪をひいて頭痛が続いていた訳だが、実は昨日はそのトドメを食らった。
風邪で調子が悪かったくせにゴルフやらサウナやらにお付き合いで行って、最後の飲み屋で脱水症状を起こして頭が割れるような頭痛に襲われた。

いや、かなり辛かった。
頭のてっぺんから首の後ろまでガンガンして、自分で経口補水液(非加熱の天然水に塩と砂糖を混ぜたもの)を作って飲むまでは、まともに歩けなくて先輩に寄り掛かってフラフラしていた。

頼り甲斐のあるお兄さま風の先輩だが、その方に密着できたのはちょっとラッキー……なんて事はここだけの秘密な。

体調不良を理由に断れば良かったのだが、ああいうお付き合いも仕事だからな。
たまにトイレに駆け込んでハァハァと悶えたが、あれがもっと色っぽい事でハァハァしていたなら良かった。いや、先輩とじゃないぞ?(笑)

オレの知人が大人の玩具を装着してゴルフをした事があるそうだが、ちょっとやりすぎて皆のいる前で本当に出してしまったそうだ。極力顔には出さずに、靴紐を直すフリをしている隙にこっそりと。

オレも奴にそういうエロティックなものを着けられてゴルフ場で弄ばれたい。
たまに携帯で「もう許してくれ!」「駄目、まだ始まったばかりじゃない」とか会話してな。そんな妄想をちょっとするだけで途端にハァハァして夜のおかずになるぜ。

おっと、いきなり下ネタを失礼。
長らく風邪や脱水症状のお陰でセックスはお預けだったので、どんなに頭痛がズキズキしても下半身は勝手に元気になる。というか、オレはそんな痛みにすら感じるマゾヒストになったのかもしれんな?(笑)

「明日は出かけような」
「本当に大丈夫なの?」
「大丈夫、完全に治った」
「咳もしなくなったね。だから今夜は……」

今夜も恥ずかしながら出来合いのもので夕食を済ませたが、その後、久々に奴とスパークリングワインで乾杯をした。

風邪の間はずっと飲ませてもらえなかったので、冷たいワインはとても美味しく思えた。
まだ少しだけ脱水症状を引きずっていて、頭が火照っていたせいもあったかもしれないが。

「ようやく体調が良くなった」
「今回は長かったね」
「ああ、まさか脱水症状まで起こすなんてな。ちょっと疲れた」
「心配したよ。お疲れ様」

具合の悪さからようやく解放された事と、奴に優しい声をそんな事を言ってもらえたのが嬉しくて、オレはグラスをテーブルに置いて奴を抱き締めた。
そして、それまで堪えていた気持ちを振り捨てるように奴にキスをした。長く、一週間もキスすら出来なかった物足りない気持ちを埋めるように、深く。

「もうこうしても風邪がうつる心配をしなくて良いんだね」
「ああ、今夜も明日もゆっくりセックスをしような」
「ふふ……待っていたよ」

そして雪崩れ込んだ訳だが、だがまだ足りない。
今夜はワインを飲みながらゆっくりと過ごせる金曜日だからな。昨日までは自分の不運を呪ったものだが、こんな日に体調が良くなるのは幸運だった。

この幸運なタイミングに感謝して朝まで奴と過ごしたい。
きっと奴は先に眠ってしまうだろうが、たまにはワインを飲みながら奴の寝顔を眺めるのも良いだろう。

この一週間は奴の世話になったからな。
今夜は心の中でもその感謝を繰り返そう。

という訳で、この一週間はこのブログも不定期になって申し訳ありませんでした。
また変わりなくお付き合い頂けたら嬉しいです。
オレの体調を心配して下さった皆さんに心から感謝すると共に、よろしくお願い申しあげます。

では、今夜も幸せで楽しい夢を。
おやすみ。

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恋の狂騒曲 - 過去語り act.5
Fri.07.12.2012 Posted in 過去語り
ああ、オレは奴に恋をしている。
初めて出会った時に、あの姿を見て、あの声を聞いて、引きずり込まれるように恋をした。

誤魔化そうとした時も、笑顔に驚いた時も、過去の罪悪に打ちひしがれていた時も、ずっと好きだった。

同じ会社の人間はまずい?
女が好きな男に惚れても無意味だ?

だがいつも恋は非常識だ。
こんな恋をした事のある人間なら恋というものがいかに無遠慮なものであるかを知っているだろう。

けれどオレは、そんな恋にはいつも『距離』を感じてきた。
とうてい辿り着けやしない遠い道のりを予感して疲れを感じてきた。

だから決まって、そんな恋をした時にはさっさと忘れるか、忘れられない場合には告白はしないと決めてきた。好きになった相手に嫌悪されて離れられて行く事を恐れ、自然と気持ちが冷める時を待った。

恐らく、今回もまた。

しかし、告白することを諦めた恋に恐れを抱く必要はなかった。
諦めることによって相手を手に入れることは出来なくなるが、その代わり、気持ちが冷めるまで傷付くことなくその恋心を楽しむことは出来るようになった。

オレは久方ぶりに訪れたその想いを楽しみ、そして忘れる時まで苦しもうと決心した。

奴に女の恋人が居ると知ってからも寝ても覚めても奴のことばかりを考えている自分に呆れて、この想いを抹消するのは無理だと悟って、ヤケ気味に決断した。

オレは奴が好きだ。
好きで好きでたまらないのだからどうしようもないと、その気持ちを受け入れる事にした。

それでも、自分の想いを認めてしまえば何かが吹っ切れて心が軽くなるものだ。

翌朝、オレは早く奴に会いたくて仕方がなかった。
前夜は夜更かしをしたにも関わらずいつもより早く起きて、いつもより服装やヘアスタイルに気を使った。

まるで高校生に戻ったように気持ちが弾んでいた(苦笑)
早く会って何かがしたいという訳ではなかったが、純粋に自分の好きな人の姿を早く見たかった。

オフィスの自分のデスクに就いた時には、まだ誰も来ていなかった。
アシスタントのAちゃんが作ってくれるスケジュールをチェックして、真っ先に片付けてしまいたい仕事に手を付けた。その間もずっと頭の隅で奴の事を考えながら。

「おはようございます! あれー? Rさん、何かあったんですか? 今日は早いですね」

5分ほどしてAちゃんが来た。
彼女は今朝も大きなバッグを3つも抱えて、オレと朝の挨拶を交わすと、すぐに雑用に取り掛かった。

いつもながらの彼女の働きぶりに感心して、オレも暫く奴の事を頭から追い出して仕事に集中しようと思った。
しかし追い出す事ができず、この『上の空』をちょっとどうにかしようと思ってAちゃんに声を掛けた。

「手伝うぞ」
「大丈夫ですよ」
「重いだろう? 分けるやつだけでも」

そんな事をしている間に同僚が次々と入ってきた。
「おはようございます」という声が聞こえる度に、奴が来たかもしれないと思ってドアの方を確認した。

しかし、こんな日に限って奴はなかなか来なかった。
いつもはオレよりも早く来ているというのに。

オレは痺れを切らしてAちゃんに訊いてしまった。
人知れぬ恋にしようと決めたにも関わらずに情けない事だが、つい好きな人の話題をしたくなってしまう恋の法則にも逆らえ切れずに。

「Y君、今日は休みじゃないよな?」
「今日は誰もお休みの予定じゃありませんよ~? 急ぎの仕事の用事があるならY君の携帯に連絡してみますけど?」
「会社の携帯じゃなくてY君個人の?」
「はい、前に教えて貰ったんです」

そこでオレは猛烈な嫉妬に駆られた。
オレはまだ教えてもらってないのに!? と(立場上、書類を調べれば簡単に判るが)
きっとAちゃんに限らず、既にかなりの女性に訊かれて教えている筈だと予想した(後で知る事だが、この予想は大正解だった)

『社運に関わる重要な件なんだ。オレが直に連絡するから番号を教えてくれ』という嘘でも言おうかと思ったが、余りにも嘘臭いので止めておいた。プライベートでなら好きな子の連絡先をゲットする為に平気でそんな嘘を吐くオレだが、会社では信用を損なうことは冗談でも言えない。

「いや、そんな大した用事でもないから」
「そうですか? そろそろ来ると思いますよ」

個人的に顔を見たいという他には何の用事もなかったのでオレは引き下がった。
しかしオレは、『それでもオレにとってみれば立派な用事なんだ』と開き直っていた。

結局、奴は始業ギリギリの時間になってようやくやって来た。
オレは、恋心を自覚して一番最初に見た奴の姿に甘い胸騒ぎを覚えた。だが奴の来た時間は遅刻寸前で、上司としてはそれを見逃す訳にはいかなかった。

「Y君、ちょっとこっちに来て」とオレが声を掛けると、奴は「はい」と笑顔でこちらに向かって来た。
もともと他人様に偉そうな事を言うのが苦手なオレは、ニコニコしている奴に注意するのが物凄く嫌だった。その笑顔をこれから自分で壊すのかと思えば憂鬱で。

「今日は来るのが遅かったな」
「すみません」
「始業時間にはすぐに仕事を始められる時間に来てくれよ」
「わかりました。気を付けます」

奴は深く頭を下げた。
オレは心の中で『お前にそんな姿は似合わないから止めてくれ!』と、反省を促す台詞を言ったことと矛盾することを思っていた。

「もう良いぞ」とオレは奴に言った。
奴はもう一度頭を下げてから、オレとAちゃんに交互に視線を向けて、「オレも手伝いますか?」と言った。

『いや、大丈夫だ』とオレは言おうとした。
だがAちゃんがオレよりも先に、「遅刻寸前だった罰ゲームをしていきますか? Rさん、これから外回りなのに手伝ってもらって申し訳ないって思ってたからY君に手伝って貰えたら嬉しいです」と言った。

奴は笑って、「あはは、罰ゲームをするよ」と笑って紙の束を手に取った。それからオレの方を見て、「ここからはオレが手伝いますので、Rさんは仕事に戻って下さい」と言った。

オレを爪弾きにする気か!? と、オレは軽くショックを受けた。『皆でやって早く終わらせましょう!』と言って欲しかったぜ、と(汗)

悔しくなってオレはそのまんまを言ってやった。「みんなでやって早く終わらせようぜ」と。
Aちゃんは「お二人とも仕事に戻って下さいよー、これは私の仕事なんですから」と言っていたが、オレは奴とおしゃべりをしながら雑用をしたかったので無視した。

「3人で一緒に飲んだ時は楽しかったですねー!」
「また飲みましょう。Rさん、飲み比べもしましょうね」
「本当にやるつもりなんだ?」
「もちろん」
「お二人で飲み比べをする約束をしているんですか? どっちが勝つか私も見たいです」
「あはは、泥酔してみっともない姿を晒すから駄目。Rさんと2人だけで」

そんな話になってオレはワクワクしていた。
表向きには「ああ、誰にも見せられないな」とか平然と言いながらも、心の中では『そうなのか? いつやるんだ? オレが好きな時に誘っても良いのか?』と落ち着きを失っていた。

やがて雑用は終わって、オレと奴は自分のデスクに戻った。

去り際に、奴は「明日から早く来ますね」と言ってオレに笑いかけた。
オレも何か奴に言いたくて、「オレはかなり飲むぞ」と言ってみれば、「オレもです」と言ってニッと笑った。

胸が苦しくなった。
なんでそんなに素敵な顔で笑うのかと、少し奴を憎らしく思った。

「いつやる?」
「Rさんの都合の良い時に。オレはこの辺の飲み屋を良く知らないので、Rさんのオススメの店があったらそこに連れて行って下さい」
「判った。だが週末は避けた方が良いか?」
「いつでも大丈夫です。金曜日でも土曜日でも」

奴と恋人は、週末には必ず一緒に居たいと思うような熱烈な時期は過ぎていたのかもしれなかった。

もっとも、本当にそうだったとしても、だからといってオレに可能性が芽生える訳でもなかった。
……なかったのだが、オレは少しホッとしていた。

『まだ希望を失いたくない』という未練がましさを持っている自分に苦笑しながら。

続きを待ってるよ! と思ってくださる方はバナーのクリックをお願い致します。昨日は体調的な事情により『やるやる詐欺』をしてしまって申し訳ありませんでした。体調は今度こそもう大丈夫です。詳しい事は後のエントリーにて。
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